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福井市、市内の小中学校75校にSASEサービス「クラウドUTM」などアライドテレシスのネットワークソリューションを採用

 アライドテレシスは、福井市教育委員会において、GIGAスクール構想に基づいた情報教育をさらに進めるため同市内の小中学校75校が、WAN環境に同社のSASEサービス「クラウドUTM」をはじめとするネットワークソリューションや製品を採用したことを、11月30日に発表した。

 福井市は、学力・体力ともに全国トップレベルの教育を実施していることで知られ「福井市教育振興基本計画」(2022年度~2026年度)にのっとった取り組みでさらなる充実を図っている。そのような教育方針を支え実行する同市教育委員会では、文部科学省のGIGAスクール構想に基づいた情報教育を推し進めており、児童生徒1人1台の端末を用意し授業での利用も開始している。

 その利用開始において、すべての端末をセンターサーバー経由にすると回線を圧迫する懸念があるため、端末にセキュリティを施しインターネットブレイクアウトで利用する対策を実施した。

 しかし今後の情報教育が本格化し、より積極的に端末を利用して動画などの視聴が多くなるとネットワークがひっ迫することが想定されるため、ネットワークを更改させ十分な回線容量の確保とセキュリティを向上させる必要があった。さらに更改には市内の小学校51校と中学校24校が対象となり、コストを抑えることも課題として挙げられた。

福井市教育委員会のWANの更改における要件

  • GIGAスクール構想のもと、端末をフル活用して動画などの利用が多くなる授業を安定して行い、さらなる活動に向け回線容量を拡張すること
  • 端末単位のセキュリティだけでなく、ネットワーク全体で安全性の向上が図れること
  • 小中学校75校を支える大規模なネットワークの更改となるため、導入や管理・運用のコストが抑えられること

 同市ではこれらの要件を満たす解決方法を模索した結果、回線帯域を柔軟に拡張してネットワークとセキュリティ機能を一元管理でき、さまざまなサービスや機能を自由に組み合わせカスタマイズが可能となることを評価し「クラウドUTM」をはじめとする同社のソリューションや製品の採用に至った。

 導入のポイントは以下の通り。

「クラウドUTM」でネットワーク管理やセキュリティ機能を統合

 75校のインターネット回線を集約しクラウド上でネットワークとセキュリティを一元管理することで、WAN回線の最適化、回線帯域の拡張、セキュリティの強化を実施している。

  • クラウドサービスへのアクセスをインターネットブレイクアウト(ローカルブレイクアウト)させることでWAN回線の負荷を分散し最適化。
  • ネットワークに接続する端末や利用量が増加しても、ルーターなどのネットワーク機器を追加することなく回線帯域を柔軟に拡張するだけで安定通信を維持。
  • 障害や脆弱性対応、機器のファームウェアバージョンアップで各学校に赴く必要がなく、クラウド上でパッチ更新や一括設定が可能。
  • さまざまなサービス・機能を組み合わせてカスタマイズできるため、将来発生する教育環境へのニーズや変更に対応が可能。同様に、新規にセキュリティサービスを追加できるため進化するサイバー攻撃にも対応。
  • ネットワーク機器の導入を以前より抑えられ、ネットワークやセキュリティサービスを統合的に管理できるため管理者の負担やコストが軽減。

 また、市内75の学校に導入されたVPN搭載ルーター「AT-AR4050S」による機器の冗長化や光回線「アライド光」によるインターネット回線を利用した冗長化により、万が一障害が起きても接続を維持し学校業務の継続が可能となる。

ネットワーク構成イメージ図
ネットワーク構成イメージ図

 「クラウドUTM」を導入したことで、各学校の教職員や児童生徒が安心して利用できる、安定したセキュアなネットワーク環境を実現した。またさらなる活動を支援するネットワークとなり、同市教育委員会では今後、QRコードを利用したデジタル教科書の活用、感染症などによるリモート授業、校務系のネットワークの統合などにも備える検討を行っていく。

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https://edtechzine.jp/article/detail/10394 2023/12/01 13:40

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