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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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教員コミュニティ「EDUBASE」の若手メンバーが実践を紹介!

教育向けクイズアプリ「Kahoot!」計算力向上ツールとしての実力は? 小学4年生の実践と検証

教員コミュニティ「EDUBASE」の若手メンバーが実践を紹介! 第1回

 グローバルティーチャーの正頭英和先生と、インフルエンサーの坂本良晶先生がタッグを組み立ち上げた教員コミュニティ「EDUBASE」。本連載ではEDUBASEに参加する若手の先生方に、ICTを活用した実践をご紹介いただきます。第1回の担当は、富岡市立一ノ宮小学校の田島広大先生です。子どもたちに大人気の教育向けクイズアプリ「Kahoot!」。しかし「楽しいのはわかったけど、本当に学力向上につながるの?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そこで、田島先生はKahoot!が計算力向上にどれほど寄与するのか、小学4年生の算数の時間に学習効果を検証しました。その結果をお伝えします。(編集部)

「Kahoot!」は楽しいだけのゲームの域を出ない!?

 「『Kahoot!』は楽しいだけのゲームの域を出ないのか?」この疑問は、私がKahoot!を導入してから、ずっと考えてきたことでした。

 Kahoot!はノルウェー発の教育向けクイズアプリです。ゲーム性が上手に使われており、さまざまなモードで楽しみながらクイズ形式で問題に取り組めます。Webブラウザ上でも動くため、端末を選ばずに使うことができます。

 Kahoot!には、クイズに回答するごとに加算・減算されるポイントの合計を個人で競うモードのほか、チームで戦うモードもあります。チーム戦は、正解数を増やして高い建物を建てたり、迫り来るモンスターから逃げたりするなど、よりゲーム性の高いモードとなっています。そのため、ゲームとしてクイズを楽しんでいるうちに、大量の問題に触れることができ、知らず知らずのうちに反復練習ができてしまうのです。

 私もさまざまな研修の中で、ほかの先生方に紹介をしたり、実際に自分の学年で実践したりしてきました。その結果「Kahoot!って楽しい!」といった声や「これから授業の中でやってみたい」という肯定的な声が多く聞こえてきました。その一方で「Kahoot!ってゲームですよね。本当に学力向上につながるのでしょうか?」といった声や、「子どもたちは一見楽しそうに行っている。しかし、本当に授業で取り組む価値があるのでしょうか?」という疑問の声も聞こえてきました。このことから、多くの人が何となく効果はありそうだけれど、それが本当かどうかは確信が持てないと感じているといえそうです。

 そこで、小学4年生を対象とした「除数と商が共に1位数であまりのないわり算」に焦点を当て、子どもたちと継続してKahoot!に取り組み、その学習効果を検証しました。

「計算力向上 Kahoot!」とは?

 さて、ここからはKahoot!と学力向上を関連付けた自身の実践を紹介していきます。私の学年では、算数の授業の導入5分間を使い、Kahoot!で基礎的な計算の反復練習を行うようにしています。名付けて「計算力向上 Kahoot!」です。以下、「計算力向上 Kahoot!」について説明します。

 まず、児童は業間休みに以下のようなKahoot!のゲームのPIN入力ページ(https://kahoot.it/)を開いておきます。

ゲームPIN入力ページ
ゲームPIN入力ページ

 教師は、Kahoot!の問題とゲームモードを選んだ後、ゲームのPIN(7桁の数字)を電子黒板などに投影します。

ゲームのPINを児童に見せる
ゲームのPINを児童に見せる

 授業開始後、児童はゲームのPINを確認して打ち込み、準備が完了します。ここで「計算力向上 Kahoot!」を行うにあたり、2023年10月現在でおすすめなモードを提示しておきます。

「計算力向上 Kahoot!」を行う際におすすめのモード
「計算力向上 Kahoot!」を行う際におすすめのモード

 それは「トールタワー」「カラーキングダム」「宝箱」「サブマリン隊」「チルアート」です。これらのモードは児童が主体となってゲームを進め、より多くの問題に触れられるようになっています。一度解いた問題も後ほど複数回出題されることがあります。つまり、間違ってしまった問題を後で解き直すことができたり、たくさんの問題と向き合うことによって反射的に解答したりできるようになっていきます。このようにして、児童は計算の力を高めていきます。

 ここでひとつ注意点があります。それは子どもたちとのルール確認をよく行うことです。Kahoot!は良くも悪くも盛り上がりすぎてしまうため、教室内のテンションが異様に上がりすぎてしまうことがあります。それはそれで良いことなのですが、そのまま授業に突入してしまうと、気が緩んでしまったり、授業が進行しなくなってしまったりします。このルール確認を怠ると「ただ楽しかった!」とか「えー、45分間ずっとKahoot!をやろうよ!」といった声が上がり、授業内容に集中できなくなることにつながるので、慎重に行うようにしてください。

 以下にルールの例をまとめます。

  • 計算力を向上させるためにKahoot!を行うことを確認する。
  • 業間休みにKahoot!のゲームPINを入力するサイトを開いておく。教科書は机上に置き、ノートも開いておく。
  • 1回の授業で一度しか行わないことを確認する。
  • 計算力向上のため、たくさん計算するよう伝える。また、間違った問題はその場で覚えるようにする。
  • 勘で解かずによく考えること。
  • ニックネームはいつも固定(時間短縮のため)。
  • 結果発表では、さわやかに拍手をする(モヤモヤした気持ちで授業に望まないようにするため)。
  • ゲームが終わったら、端末を閉じるか、授業準備のためのアプリケーションを開く。
「計算力向上 Kahoot!」のルールの例
「計算力向上 Kahoot!」のルールの例

 これらを私は 「Google スライド」で明文化し、Kahoot!を行う直前に毎回確認しています。それからゲームを開始し、児童はクイズに解答します。解答するごとにポイントが加算されたり減算されたりし、ランキングや目標達成度が表示されます。楽しく、かつ集中してたくさんの問題に触れることができるようになっていきます。

 このようにして、算数の導入5分間を使用し、単元の初回から終了まで計15回の「計算力向上 Kahoot!」を行いました。今回の事例では「除数と商が共に1位数であまりのないわり算」の問題に重点的に取り組みました。果たして「計算力向上 Kahoot!」は本当に効果があるのでしょうか。いよいよ検証結果を見ていきます!

次のページ
「計算力向上 Kahoot!」の検証結果

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この記事の著者

田島 広大(群馬県富岡市立一ノ宮小学校)(タジマ コウダイ)

 群馬県公立小学校教諭。「ICTで毎日を面白く。楽しく。」を信条に教育現場でのICT活用を推進している。道徳科と社会科の実践研究も行い、情報活用能力の育成や道徳教育の充実にも努めている。Google 認定教育者レベル2 や Apple Teacher の資格を持つ。EDUBASE CREW。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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