スタディプラスは、同社の運営するStudyplusトレンド研究所が山田進太郎D&I財団と共同で、学習管理アプリ「Studyplus」上で実施した、「文理選択に関するアンケート調査」の結果を8月24日に発表した。同調査は、全国の「Studyplus」を利用する高校生、大学1年生・2年生に対して、6月29日~30日と7月12日~13日の2回にわたって行われ、1回目は3297名、2回目は3292名から回答を得ている。
1回目の調査において、調査対象者に文系または理系で進学することを決めた時期を尋ねたところ、理系は中学生時点で37.1%が決定済みであり、文系は決定タイミングが理系より遅い傾向にあることがわかった。
中学3年生の頃に、文理選択についてどう考えていたかを尋ねた質問では、文系では約6割(男子:69.1%、女子:57.6%)、理系では約半数(男子:46.8%、女子:56.5%)がグレーゾーン(注:中学3年生時点で文系・理系を明確に選択できていない、もしくは文系・理系を明確に選択できているが最終的な進学先が逆転したケースのこと)となっている。
文系または理系を選択した理由としては(複数回答)、文系では「理系科目が苦手だったから」、理系では「理系で学べる内容に興味があるから」「理系科目が好きだったから」が上位となった。文系の場合、男子は学びの内容への興味・好みを示す項目が上位を占めており、女子は理系に対するネガティブな理由を挙げる割合が男子より高い。理系の場合、男子は文系と同様に学びの内容への興味・好みを示す項目が上位を占め、女子は将来的なキャリアを見据えた理由を挙げる割合が男子よりも高かった。
文系または理系を選択する際に、悩みや迷いがあったかを尋ねたところ、「悩みや迷いがあった」とする回答が半数近くを占めている。
文理選択に関する具体的な悩みを尋ねた質問(複数回答)では、文系では男女ともに将来性への不安を指摘する項目が上位を占めた。理系では、男女ともに「苦手科目」の悩みが最多となり、女子ではとりわけ顕著で約6割に達している。
文理選択をする際に活用した情報源としては(複数回答)、学校の教員(担任)がもっとも多く、「家族」「同級生」「先輩」がそれに続いた。
学校や教員のサポートによって、文系または理系の選択に対する自信や意欲が高まったかを尋ねたところ、「高まった」とする回答が約半数に達する一方で、残り半数はサポート改善の余地がみられる。
文理選択について、学校や教員から受けたサポートにどれくらい満足しているかを尋ねた質問では、「満足している」とする回答が半数超を占めた。
文理選択についての学校や教員からのサポートに「満足していない」と答えた人に、具体的な不満点を尋ねたところ(複数回答)、「説明が不足」「選択肢が限定的」が3割超、「進学実績優先に感じた」が3割弱に達している。
2回目の調査において、文理選択後に文系または理系を選んだことを後悔したことがあるかを尋ねた質問では、「後悔がある」とする回答が2割程度あった。
文系と理系を選択し直せるとしたら、どのような項目についてもっと知りたいかを尋ねたところ、将来へのつながりや勉強内容が上位を占めている。
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