イー・ラーニング研究所は、全国の子どもを持つ保護者を対象に実施した、「こども家庭庁発足と家庭でのキャリア教育に関する調査」の結果を6月27日に発表した。同調査は、5月4日~29日の期間に行われ、365名から回答を得ている。
4月1日にこども家庭庁が発足したことを踏まえ、調査対象者にこども家庭庁の発足による子どもの意見を積極的に受け入れられるようになる機会を積極的に活用したいと思うかを尋ねたところ、「活用したい」とする回答が約9割を占めた。
こども家庭庁に期待することとしては(複数回答)、「子どもが平等に教育を受けられる環境の整備」と「子どもが安全に過ごせる環境の整備」が約7割でとりわけ多い一方で、「子どもや親の意見の政策への反映」は約3割に留まっている。
こども家庭庁が取り組む、子どもを取り巻く環境や子育てに関する課題を身近に感じたことがあるかを尋ねた質問では、「いいえ」が約6割を占めた。
子どもを取り巻く環境や、子育てに関する課題を身近に感じるきっかけとしては(複数回答)、「ニュースなどで話題になっているから」が7割超でもっとも多く、「SNSなどで目にするから」が約4割でそれに続いている。
さまざまな課題がある中で、こども家庭庁に注力して取り組んでほしいことを尋ねたところ(複数回答)、いずれの課題も半数超の回答を集めた。中でも、「貧困について」と「虐待などの家庭内のトラブルについて」を挙げる回答がとりわけ多かった。
将来的に子どもに必要とされるスキルが増える中で、学校での導入が進む「キャリア教育」を、子育てと合わせて家庭でも注力したいと思うかを尋ねた質問では、「そう思う」と「そう思うが、一部は教育機関に任せたい」を合わせた割合が9割超に達している。
キャリア教育について「そう思う」「そう思うが、一部は教育機関に任せたい」と答えた人に、キャリア教育の中でとりわけ注力して伸ばしたいことを尋ねたところ(複数回答)、「コミュニケーション能力」が8割超で最多となった。
一方で、キャリア教育について「教育機関に任せたい」と答えた人に、その理由を尋ねた質問(複数回答)では、「教育機関でこそしっかりとしたスキルがつくと思うから」がもっとも多く、以下「時間的余裕がないから」「教え方がわからないから」が続いている。
子育てとキャリア教育を両立するために必要だと思うこととしては(複数回答)、「一緒に遊べるゲーム形式の教材の活用」が6割超でもっとも多かった。
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