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すららネット、高校生向け探究学習ICT教材「すらら Satellyzer」を6月にリリース、3月27日にセミナーも開催

 すららネットは、探究学習に必要な基礎スキルを活動の中で身につけていく高校生向けの探究学習ICT教材「すらら Satellyzer(サテライザー)」を6月にリリースすることを、3月13日に発表した。同社は「すらら Satellyzer」について、NECスペーステクノロジーと約2年前から共同開発に取り組んできた。宇宙というテーマを通じて、遠い世界と実生活とのつながりなど幅広い視野を持つ機会を生徒に提供する。

 2022年度から高校生の必修科目の一つとなった「総合的な探究の時間」の授業について、すららネットの学校チームは学校現場での探究学習実践における課題について多くの相談を受けてきた。また探究学習教材の開発の過程では、実際に学校でテストマーケティングを実施。これらの経緯からすららネットが探究学習の課題として着目したのは、生徒の「基礎的な探究スキル」が不足していることと「教員の業務負荷」が大きいことだった。

 すららネットでは、探究学習を進めるにあたり生徒自身に必要な基礎的な探究スキルとして、「テーマに対する基本知識(課題への興味関心)」「自分の考えを言語化してまとめる(論理力、語彙力)」「メンバーと議論し内容を詰めていく(コミュニケーション力、思考フレームワーク)」の3点に着目した。

 「すらら Satellyzer」は、学習活動を行っていく中で探究基礎スキルが自然に確実に身につくプログラムとして設計されている。また教員に対しては「すらら Satellyzer」を利用することで授業の事前準備の手間を省き、評価軸や評価方法の統一、探究学習で習得させるスキルの認識合わせができるようになっている。

 すららネットは8年前から「解のない問い」に主体的に取り組むアクティブ・ラーニングのプログラムを開発し、イベントとして全国の小中高生に学びの機会を提供し続けている。この取り組みによって蓄積したノウハウと、誰でもゼロからわかる学習コンテンツ開発力に、NECスペーステクノロジーの宇宙技術に関する専門性を掛け合わせ、現場の教員の声を参考に「すらら Satellyzer」が完成した。

 「すらら Satellyzer」の特徴は以下の通り。

1.ストーリーをなぞってゲーム感覚で進めるコンテンツ

 「すらら Satellyzer」は、チームで学習に臨む教材。学習はユニットごとに進み、1ユニットは50分で学習できる構成となっている。全体の流れは「基礎知識の習得⇒ミッション選択(解決するべき課題を選び、知識を深める)⇒課題解決を目指す⇒振り返り」となっており、その過程で基礎的な探究スキルが自然に身につくよう構成されている。学習者は、提示される複数の社会問題の中から興味のあるものを選び、人工衛星や宇宙開発技術を活用して解決方法を考えていく。

2.1単元を「レクチャー」「グループワーク」「自己・相互評価」で構成

 アニメーションと音声による講義パートで基礎知識の説明やグループワークの指示を行う。講義にはインタラクティブ性を取り入れ、理解を深め集中力を保つ工夫がされている。グループワークでは、思考やアイデアをスムーズに発展・整理させるためのツールを用意して、調べ学習やディスカッションなどを進められるようになっている。このプロセスを通じて、グループワークの展開方法を学べる。

 自己・相互評価は、評価画面の指示にそって入力する。自身での振り返りに加え、周囲からのフィードバックを得ることで、自分で気付き・改善する力(メタ認知能力)を習得することを目指す。

3.授業進行や評価、成績付けなど、あらゆる授業運用ツールで教員の業務軽減

 「すらら Satellyzer」は、探究学習運営における教員の業務負担の軽減にも寄与する。授業進行は「すらら Satellyzer」に一任できるため、教員は生徒たちのファシリテート役に専念できる。授業の進行マニュアルを見れば生徒からの質問などにも対応でき、事前準備の負担を軽減できる。評価システムの装備や習得スキル一覧など、さまざまな授業運用ツールを用意することで、どの教員でも均質の探究授業が可能となる。

 なおすららネットは、国公立・私立の高等学校の教職員や自治体・教育委員会の関係者などを対象に、「総合的な探究の時間」の授業運営の根本課題解決策を提案するオンラインセミナー「「総合的な探究の時間」の課題に焦点 ”すらら Satellyzer”をリリース ~生徒の資質を育む探究授業の実現を支援します~」を、3月27日に開催する。

 セミナーでは、まずすららネットが探究学習を取り巻く社会背景と学校現場の課題について解説する。次に、探究学習の課題に対する解決方法の提案として「すらら Satellyzer」の機能と学習の狙いを紹介する。さらに「すらら Satellyzer」の共同開発に携わったNECスペーステクノロジーのプロジェクトマネージャーが登壇し、開発に向けた思いや宇宙をテーマにした探究学習の意義について講演を行う。

 開催日時は3月27日の16時30分~17時30分で、Zoomを使用して行われる。参加には事前の申し込みが必要。なお参加特典として、2024年度の授業に活用できる「すらら Satellyzer」のトライアルIDが贈られるほか、初回授業の実施支援も受けられる。

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https://edtechzine.jp/article/detail/9039 2023/03/14 15:00

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