リクルートは、同社の運営するリクルート進学総研が、文部科学省の2022年12月21日公表による「令和4年度学校基本調査(確定値)」に基づいて、全国の18歳人口や進学率、残留率の推移を分析した「マーケットリポート2022」を2月15日に発表した。
同レポートでは、「学校基本調査」から2034年までの18歳人口を予測しており、2022年に112.1万人だった18歳人口は、2034年には100.6万人で11.5万人減少し、男女どちらも減少トレンドで推移していくとした。エリア別減少率1位は東北、減少数1位は近畿で、42都道府県中35都道府県とほとんどで減少率が10%を超えるとの予測が明らかになった。一方で、沖縄、東京、福岡の1都2県では増加が予測されている。
現役生の進学率は、大学が55.3%、短大が3.7%、専門学校が16.7%と、4人に3人が現役で進学している。都道府県別では、大学進学率1位が東京(69.8%)、短期大学進学率1位が大分(7.2%)、専門学校進学率1位が新潟(26.8%)となった。
大学進学者における地元残留率を都道府県別でみると、残留率が高い順に1位北海道、2位東海、3位南関東となった。過去10年(2013年~2022年)で地元残留率は緩やかに上昇しており、2013年を100とした指数で表すと、1位は北陸(111.0)、2位は甲信越(107.6)、3位は東北(106.8)となっている。
また、18歳の人口減少率と、大学進学者における地元残留率を2軸マッピングした結果を見ると、多くの都道府県で「18歳人口減少率が高く、地元残留率も低い」状況となっていることがわかった。
そのほか、進学検討時の重視項目を高校生に尋ねると、トップは「学びたい学部・学科があること」(76.2%)だった。加えて、地元以外に進学する理由の1位は「行きたい学校が地元にはなかったから」(55.0%)で、2位「学びたい分野を学べる学校が地元にはなかったから」(44.9%)、3位「新しい土地で新しい経験をしたいから」(40.1%)と続いている。
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