スポーツ能力発見協会は、学校体力テストデータ集計管理分析システム「DOSA SCHOOL」を熊本市に導入したことを、7月21日に発表した。
今回の導入背景には、熊本の震災やコロナ禍で子どもたちの運動頻度が減少し、体力低下が懸念されていることがある。熊本市では、4月から市内の小中学校へ導入しており、5~6月には各校で行われる体力テストの結果を児童・生徒がタブレット型端末から測定結果を入力し、7月上旬には個別の測定結果シートが配付された。さらに7月以降は、集計・分析されたデータを教員が授業で活用するための学校向け勉強会なども予定されている。
「DOSA SCHOOL」は、教育委員会、学校、家庭をつなぐ学校体力テストデータの集計分析システム。子どもたちがタブレット端末で入力した体力測定記録が、自動で教育委員会、学校内のデータとして集計・分析され、子どもや保護者には瞬時に体力測定結果のフィードバックが届く。
従来の、紙を中心としたアナログな体制から、ITやICTを活用した体制へと移行することで、教育委員会および学校での作業軽減を実現するとともに、子どもや保護者への有益なフィードバックによって、子どもたちの体力向上をサポートする。
分析された結果は、平均との比較だけでなく、児童・生徒各々の長所短所を明確にするため、それぞれの特徴を活かせる「向いているスポーツ」が即座にフィードバックされる。長所短所の明確化が、児童・生徒の新たな発見につながり、「向いているスポーツ」の複数提示が新たなスポーツとの出会いの「きっかけ」を創出する。
また、1人ひとりに運動能力を高める方法(運動遊び)が表示され、個別最適化された取り組みが可能となり、児童・生徒が自身の課題に対して主体的に取り組むことを促せる。
なお、今回の「DOSA SCHOOL」導入による児童・生徒のタブレット端末を活用した学校体力テストのデジタル化は、地方自治体としては初めての取り組みとなる。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア