クオリテックは、幼稚園・保育園の経営者503名、および子どもが幼稚園・保育園に通っている保護者508名の計1011名を対象に実施した、「保育ICTの実態」に関する調査の結果を5月18日に発表した。同調査は、4月14日~18日の期間に行われている。
調査対象者のうち、幼稚園・保育園の経営者に、保育のICT化を進めているかを尋ねたところ、「かなり進めている」が25.5%、「やや進めている」が45.7%、「あまり進めていない」が18.5%、「まったく進めていない」が10.3%だった。保育のICT化を「かなり進めている」「やや進めている」と答えた人に、保育ICTシステムを取り入れてよかったと思うかを尋ねた質問では、「とてもよかったと思う」(30.2%)と「わりとよかったと思う」(56.2%)を合わせた割合が8割超に達している。
保育ICTシステムを取り入れてよかった点としては(複数回答)、「教員・保育者の業務が軽減された」(54.1%)がもっとも多く、「教員・保育者の残業が減った」(43.4%)、「保育記録、勤務時間、給与などのデータの閲覧が簡単になった」(39.2%)がそれに続いた。
保育のICT化を進められない理由を尋ねたところ(複数回答)、「使いこなせる自信がない」(38.1%)が最多となり、以下「教員・保育者が使用法を学習する時間がない」(26.8%)、「価格が高い」(22.7%)が続いている。保育ICTシステムは必要だと思うかを尋ねた質問では、「とてもそう思う」(32.2%)と「ややそう思う」(43.9%)を合わせた割合が7割超を占めた。
子どもが幼稚園・保育園に通っている保護者に、子どもが通っている園では保育のICT化が進んでいると思うかを尋ねたところ、「とても進んでいると思う」が5.5%、「どちらかといえば進んでいると思う」が31.5%、「あまり進んでいないと思う」が41.7%、「まったく進んでいないと思う」が21.3%となっている。保育のICT化が進むと、どのようなメリットがあると思うかを上位3つまで挙げてもらった質問では、「欠席、遅刻、延長保育などの連絡が簡単にできる」(71.3%)がもっとも多く、「緊急連絡をタイムロスなく受けられる」(56.1%)がそれに続いた。
幼稚園・保育園のICT化を進めるべきだと思うかを尋ねたところ、「とてもそう思う」(32.1%)と「ややそう思う」(51.0%)を合わせた割合は、8割超を占めている。幼稚園・保育園のICT化を進めるべきだと思う理由としては、「対面だと時間を取られるし、紙だと見るのを後回しにしてしまう」「口頭でのやりとりは忘れるから」といった意見が寄せられた。どのような面で保育のICT化をしてもらいたいかを、上位3つまで挙げてもらった質問では、「欠席、遅刻、延長保育などの連絡」(71.9%)、「緊急連絡」(57.5%)、「保育記録の閲覧」(50.6%)が上位となっている。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア