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保護者は今後の教育に「コミュニケーション能力」「チャレンジ精神」「積極性」の修得を期待、公文教育研究会調べ

 公文教育研究会は、小学1~3年生の子どもを持つ母親1000名、父親200名を対象にした「家庭学習調査 2017」を、平成29年11月24日~28日の期間に実施した。

 「家庭学習調査 2017」は、共働き世帯が増加するなかで、子どもの家庭学習の状況や、母親・父親の意識・行動の実態把握を目的としている。

 子どもの家庭学習の状況を尋ねた質問から、子どもが家庭学習に取り組む頻度は週平均「5.8日」で、1日あたりの時間は「35.8分」と、平日を中心にほぼ毎日家庭学習に取り組んでおり、その内容としては「小学校の宿題」(91.9%)、「通信教育の課題」(26.4%)、「小学校の宿題以外の予習・復習」(21.8%)の順であった。

 母親に対して、子どもの家庭学習について悩んでいるかを尋ねたところ、42.6%の母親が「悩んでいる」と答えており、悩みを相談する相手は「配偶者」(74.4%)がもっとも多い。また、61%の母親が子どもの家庭学習について「怒ることがある」と回答し、その理由としては「だらだらとし、集中してできていない」(61.8%)、「なかなか宿題(学習)にとりかからない」(48.3%)、「字が汚く、乱暴に書いている」(42.7%)といった声が挙がった。

 子どもの家庭での過ごし方については、全体的には母親と過ごすことが多いものの、「外遊び」「ゲーム」「スポーツ」では父親と過ごす割合が多い。また、「子どもの学習状況の把握(認知)」では、父親と母親で大きく差が開いた。

 2020年より実施される「新学習指導要領」については、44.9%の保護者が改訂されることも、改訂内容も把握しておらず、改訂について「非常に好ましい」「まあ好ましい」と答えた保護者は46.4%、「どちらともいえない」が48.1%となっている。

 改訂内容の認知については、「小学校の外国語教育の教科化」が31.9%、「プログラミング的思考の育成」が30.8%、「学ぶ方法としてのアクティブラーニング」が30.0%で、改訂内容を「評価する」と回答した保護者の割合が高かったのは、「学ぶ方法としてのアクティブラーニング」(32.6%)、「答えが1つでない課題に子どもたちが向き合い、考え、議論をする」(31.5%)など、学び方についての改訂であった。

 現在の生活や将来については、6割以上の保護者が「不安を感じる」と答えており、68.1%の保護者が20年後の日本の未来を「暗いと思う」と回答している。

 一方で、子どもの将来の見通しについては、「生きがいを感じる生活をしている」(83.8%)、「世の中の役に立つような生活をしている」(64.2%)など、ポジティブな回答が多い。また、保護者の人生についても「社会的な地位向上」以外では「家族の役に立っている」「親に愛されてきた」「自分には長所がある」「家庭に恵まれている」などでポジティブな評価が高かった。

 さまざまな教育体験の中でもっとも影響を受けたのは「親に言われたこと・されたこと」(39.8%)であり、「学校の部活動」(8.6%)、「友人に言われたこと・されたこと」(8.4%)、「アルバイト」(8.3%)に大きく差をつけている。

 保護者が教育で身につけたものとして「社会のルールやマナー」「語学力」「教養」を挙げる一方で、子どもに習得を期待するものとしては「コミュニケーション能力」「語学力」「社会のルールやマナー」が挙がっており、親自身が習得したものと、子どもに習得を期待するもののギャップが大きかったのは「コミュニケーション能力」「チャレンジ精神」「積極性」であった。


【関連リンク】
公文教育研究会
「家庭学習調査 2017」

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https://edtechzine.jp/article/detail/716 2018/02/01 10:48

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