全日本情報学習振興協会は、5年以内に国家試験を受験した経験のある人1008名を対象に実施した、「オンライン受験システム」に関する調査結果を1月19日に発表した。同調査は、12月22日~23日の期間に行われている。
調査対象者に、受験当日は集合時刻のどのくらい前に起床したかを尋ねたところ、「2時間前~3時間前未満」(31.1%)がもっとも多く、「3時間前~4時間前未満」(24.8%)がそれに続いた。また、試験会場に着くまでどのくらい時間がかかったかを尋ねた質問では、「1時間~1時間30分未満」(37.7%)が最多で、「30分~1時間未満」(35.6%)がそれに続いている。
往復の交通費、宿泊費を合わせてどれくらいかかったかを尋ねたところ(1次・2次試験すべて含む)、「5000円未満」(63.6%)がもっとも多く、以下「1万円~2万円未満」(13.0%)、「5000円~1万円未満」(12.5%)が続いた。
国家試験に遅刻しそうになった、または遅刻してしまった経験があるかを尋ねた質問では、「ある」という回答が21.5%に達しており、受験の際にしてしまった失敗としては、「受験会場に行くのに迷った」「えんぴつを忘れた」「乗り換え駅で列車を間違えた」「受験票を忘れそうになった」といった回答が寄せられている。
会場に出向いて国家試験を受けることに対して不満があるかを尋ねたところ、「とても不満がある」(15.5%)、「やや不満がある」(35.1%)、「不満はない」(49.4%)という結果となった。「とても不満がある」「やや不満がある」と答えた人に、不満の内容を尋ねた質問(複数回答)では、「試験会場が自宅から遠い」(53.7%)が最多で、以下「試験会場の数が少ない」(43.3%)、「試験日が年に1~2回しかない」(30.2%)が続いている。そのほか、具体的に改善してほしい点としては、「駅から近い会場にしてほしい」「全都道府県での開催」「駐車場があればよい」「在宅受験にしてほしい」といった意見が寄せられた。
国家試験をオンラインにすると、どのようなデメリットがあると思うかを、上位3つまで尋ねたところ、「カンニングなどの不正が増える」(63.6%)がもっとも多く、「受験環境が同じではないので不公平になる」(43.4%)、「通信環境や機器を持っていない人は受験できない」(33.8%)、「デジタルの知識がない人は受験が難しい」(31.1%)、「人によって、メリハリがないと集中力が落ちる場合がある」(16.2%)がそれに続いている。一方、国家試験をオンラインにすると、どのようなメリットがあると思うかを、上位3つまで尋ねた質問では、「交通費や宿泊費がかからない」(50.6%)が最多となり、以下「試験会場まで移動する手間がなくなる」(50.5%)、「新型コロナウイルスの感染予防になる」(45.4%)、「時間に余裕が生まれる」(19.9%)、「自宅で落ち着いて受験できる」(18.8%)が続いた。
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