MM総研は、小中学校の児童・生徒とその保護者を対象に実施した、GIGAスクール構想に関する意識調査の結果を、8月25日に発表した。同調査は、小中学生1万名とその保護者1万名に対して、8月2日~6日の期間に行われている。
調査対象者のうち、児童・生徒に対して学校での端末配布と利用状況について尋ねたところ、「配られており、利用している」という回答は63%だった。
小中学校における、1人1台端末をはじめとするICT環境の活用についての賛否を尋ねた質問では、大多数の保護者と児童・生徒は賛成しており、保護者では89%が授業での1人1台端末と、クラウドなどICT活用に賛成と答えている。
賛成理由の上位としては、「将来的に必要とされる一般的なITスキルを習得させたい」「プログラミングなど高度なITスキルを習得させたい」といった、子どものITスキル向上や、休校時でも学習が継続できる安心感などを挙げる回答が寄せられた。
児童・生徒でも、「授業で端末を使いたい」が88%に達しており、端末を使うことが「楽しい・面白い」という意見や、「インターネットを使える」「すぐに調べられる」といった声が多く寄せられている。一方、「端末を授業で使いたくない」は12%で、その理由としては「使い方がわからない」「(操作などが)難しい・慣れない」という回答が多い。また、端末の持ち帰りについては、保護者の81%、児童・生徒の74%が賛成と回答した。
1人1台端末の利用シーンとしては、「授業での利用」(57%)がもっとも多く、端末の利用頻度は「毎日授業で利用している」という回答は12%で、「1週間に2~3回程度」(27%)が最多となっている。授業以外の利用シーンでは、「家に持ち帰って使う」が28%、「授業以外のことに学校で使う」が13%だった。
児童・生徒の利用頻度と、活用意向をクロス集計分析すると、「利用頻度が高い」ことと、「端末活用意向」に関係がみられる。毎日利用する層はそれ以外の層と比べて、「とても使いたい」との回答比率が1.75倍となっており、持ち帰り学習の実施者内で比較しても同様の傾向がみられた。
端末を利用したい理由を尋ねた質問では、授業では「楽しい」がもっとも多く、持ち帰り学習では「調べる、調べ」が最多となっている。
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