矢野経済研究所は、国内eラーニング市場に関する調査結果を、4月26日に発表した。同調査は、eラーニングシステム開発・構築・販売事業者、eラーニングコンテンツ開発・製作・販売事業者、eラーニングを介した研修や講義を提供・運営する事業者、学習ソフトウェア開発・製作・販売事業者などを対象に、1~3月の期間に行われている。
同調査によれば、2020年度の国内eラーニング市場規模は前年度比22.4%増の2880億5000万円を見込んでおり、法人向け(企業・団体内個人を含む)のBtoB市場規模は845億5000万円(前年度比23.6%増)、個人向けのBtoC市場規模は2035億円(同21.9%増)と、どちらも新型コロナ禍による需要の高まりを受け、市場の大きな拡大が見込まれる。
同社は、2021年度の国内eラーニング市場規模を3126億円(前年度比8.5%増)と予測する。新型コロナ禍の収束時期の見通しがつかないことから、BtoB市場、BtoC市場ともに新型コロナ禍によって高まった需要が維持されると見込まれ、eラーニングのユーザー数および利用企業数の増加を想定している。
一方で、BtoB市場では価格下落の進行、BtoC市場では対面教育への需要の高さや無料学習サービスが数多く生まれていることなどの阻害要因(課題)から、前年度と比較して金額ベースの伸長は抑制される見込みであり、2021年度のBtoB市場規模は951億円(前年度比12.5%増)、BtoC市場規模は2175億円(同6.9%増)との予測を示した。
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