東北大学、東京書籍、ACCESS、日本マイクロソフトは、10月に「小・中学校におけるデジタル教科書 学習履歴データ収集と分析」をテーマとする実証研究を、東京都荒川区立第三峡田小学校と荒川区立第三中学校で開始する。
「小・中学校におけるデジタル教科書 学習履歴データ収集と分析」は、小・中学校へのデジタル教科書普及を見据え、児童・生徒の学習履歴データを分析し、指導および個別学習に活かせる仕組みの構築を目的としている。
実施期間は10月~平成30年3月末で、東北大学・大学院情報科学研究科の堀田龍也教授による監修のもと、すでに学習者用デジタル教材を導入している荒川区立第三峡田小学校と荒川区立第三中学校において、東京書籍のデジタル教科書(プロトタイプ)コンテンツを搭載した、ACCESSのデジタル教科書・教材用ビューア「Lentrance Reader(レントランスリーダー)」を機能拡張し、学習者用デジタル教科書の学習履歴データの効率的な取得方法を研究する。
研究の一環として、収集した学習履歴データはクラウドサービスに蓄積し、蓄積した学習履歴データを活用して、学習者1人ひとりに最適化された指導を行うために必要なデータ分析手法やレポート形式を研修するほか、データ分析やレポート作成を自動化することで、教員の負担を軽減するとともに、児童・生徒と触れ合う時間の増加を目指す。
研究では、東北大学がデジタル教科書で取得すべき学習履歴データ項目についてガイダンスを行うとともに、取得した学習履歴データを分析する。東京書籍は、取得した学習履歴データがどの単元のものかをマッチングするとともに、東北大学によるデータ分析作業への協力を行う。ACCESSは、「Lentrance Reader」に学習履歴データ取得機能を追加し、実証研究用先行開発版として提供する。日本マイクロソフトは、クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」を活用したデータの蓄積や分析における技術支援を行う。
なお、研究成果は平成30年4月を目途に発表する予定となっている。
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