シスコシステムズは、奈良県奈良市のGIGAスクール構想実現に向けて、奈良市教育委員会にクラウド型セキュリティサービス「Cisco Umbrella」を導入し、5月から稼働開始したことを、5月26日に発表した。
同市では、文部科学省からの端末配備と、児童・生徒の自宅学習環境整備といった方針を受け、自宅からのインターネットアクセスでもセキュリティ対策が可能なソリューションが求められる一方で、1人1台の端末配備により通信が膨大となるため既存のプロキシサーバの過負荷が懸念されたことから、代替となるセキュリティ対策として「Cisco Umbrella」の導入を決定した。
新型コロナウイルス感染症の影響による休校措置に対応して、遠隔授業を開始するために早急な整備が必要であり、校内・自宅に関わらず同一のセキュリティポリシーで「有害なサイトへのアクセス制御」と「児童生徒に不適切なコンテンツのフィルタリング」を行う必要があることに加えて、「教職員分のライセンスによって児童生徒分は無償」という教育機関向けパッケージが提供されていたことも、「Cisco Umbrella」導入の決め手の1つとなった。
5月13日現在、小学5年生~中学3年生の必要な家庭に対して機器の貸し出しを行い、クラウドサービスを活用した朝の会をはじめ、授業に準じた実践を市内21の中学校、43の小学校で行っている。
「Cisco Umbrella」は、危険な有害サイトへの接続やコンテンツフィルタリングなどをDNS層でブロックするセキュリティソリューション。クラウドサービスで提供されるため、サーバなど機材の用意やソフトウェア保守が不要で、プロキシのように過負荷となるポイントがないので、接続速度やデバイスのパフォーマンスに影響を与えることなく、脅威を自動でブロックし、安全にインターネットを利用できる。
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