旺文社は、全国の高等学校の教員を対象に実施した、新型コロナウイルス感染症の影響による、各高等学校の現状と教員の取り組みや課題についての緊急アンケート調査の結果を、5月19日に発表した。
同調査は、「旺文社 高大コネクトサービス」会員である全国の高等学校教員1330名を対象に、5月12日~13日に行われている。
調査対象者に、休校にともない学習のオンライン化に取り組んでいるかを尋ねたところ、「休校後に実施」「今後実施予定」が72.5%に達しており、急遽対応を迫られたことが明らかになった。
オンライン学習について、「休校前から実施」「休校後に実施」と回答した教員に対して、オンラインの取り組みを実施しているシーンを尋ねた質問では、対面で行われる課題提示や授業、面談という回答が多い。
同じく、「休校前から実施」「休校後に実施」と回答した教員に、オンラインで授業・課題作成を行う際に、準備にかかる時間を尋ねたところ、4人に1人が「4時間以上」と答えている。
オンライン学習における課題(複数回答)としては、「ネット環境」(88.8%)がもっとも多く、以下「教員のICT対応スキル」(80.4%)、「生徒のモチベーション」(64.7%)が続く。
今後の進路指導における不安を尋ねた質問(複数回答)では、ほぼすべての教員が「不安」と答えた。大学入試制度の改革による新入試実施初年度で例年以上の緊張感が高まっていた中、さらにコロナ禍による混乱のため、進路指導についての不安が増大したと考えられる。
各大学の入試情報の収集手段(複数回答)としては、「大学Webサイト」(95.9%)や「大学資料」(74.3%)など大学のオフィシャル情報のほか、「受験情報サイト」(71.5%)を利用するという回答も多い。
夏休みを授業時間にあてることを想定しているかを尋ねた質問では、91.7%の教員が「想定している」と回答した。
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