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北海道大学とマインドシフト、AIを活用した学生指導に関する共同研究を開始、学生支援の質向上と教員の負担軽減を目指す

 北海道科学大学とマインドシフトは、マインドシフトが開発した2つのAIエンジン、推論エンジンおよび類似文書検索エンジンを活用することで、進路指導などの学生支援活動の質的向上を実現しつつ、教員の業務負荷軽減を達成するための研究を開始する。

 大学の学生支援業務は、具体的な方法論について教員の経験則に基づく部分が多く、質・量ともに不均質であることが多い。ポートフォリオ(目標達成の記録)や個別面談など、学生支援を充実させるための取り組みは教員の負担が大きく、教員のワークライフバランスの悪化や、そのほかの業務に割く時間の減少といった問題が生じている。

 学生の潜在的な欲求をAIによって推定し、進路支援のありかたをパーソナライズすることで、教員の業務負荷を軽減しながら、学生生活に対する満足度を向上させることができる。このことは、学生の勉学やそのほかの自己研鑽に対するモチベーションの向上、的確な指導による学生個人の学習能力向上といった効果をもたらす。

 「AIを活用して学生指導のパーソナライズを実現する研究」では、その効果を実現することによって、高い専門性を持った人材を育成する方法を確立することが目的とされている。

 北海道科学大学工学部情報工学科の卒業研究テーマにおいて、指導教員の松崎博季氏と学生2名は、推論エンジン(利用者との対話的なやりとりから、利用者の考えを推定するシステム)を用いた学生支援システムの構築に向け、準備を開始した。今後の計画としては、来年度以降に学習データを充実させ、学科横断的な検証作業が開始される予定。さらに、就職支援センターにおいて実証実験を行い、実用化の可否が評価される。

 将来的には、類似文書検索エンジン(入力された文書と登録済みの文書を比較し、相関関係を計算するシステム)をシステムに統合。学生が作成した自己PR文などの文書と卒業後の進路の関係を分析し、学生に対する修学指導や進路指導など、総合的な学生支援での活用を目指す。推論エンジンと類似文書検索エンジンの特徴は、以下の通り。

  • 推論エンジン:利用者との対話的なやりとりから、利用者の考えを推定するシステム。やりとりの中に不正確な回答があっても確率的に正答を導き出すことができる特徴を持つ。
  • 類似文書検索エンジン:入力された文書と登録済みの文書を比較し、相関関係を計算するシステム。キーワード検索と異なり、単語的に一致していなくても類似性を計算することができる。
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https://edtechzine.jp/article/detail/3200 2020/01/22 15:30

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