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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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サービス解説(オンライン英会話)

個別にカスタマイズされたレッスンと、発音を色で覚えるアプリ! オンライン英語研修「CORE NEI + BLUE CANOE」をやってみた【編集部体験記】


 昨今、多くのオンライン英会話サービスや発話認識アプリが登場し、手軽にスピーキングの練習ができるようになってきました。とはいえ、その手軽さゆえになんとなく始めて、効果を感じられずに辞めてしまった人も多いのではないでしょうか。今回、そんな英会話の"つまづきポイント"や、サービス側の工夫を探るため、EdTechZineの編集部員が企業向けのオンライン英語研修を体験してみました。受講した「CORE NEI + BLUE CANOE」のプログラムは、ビジネス向けオンライン英会話サービス「NEI」と発音矯正アプリ「BLUE CANOE」を組み合わせたもので、アメリカのスタートアップ2社が協業して提供しています。従来のオンライン英会話やマンツーマンレッスンとは何が違うのでしょうか。実際に60日間8レッスンのコースを体験してみて分かったポイントをまとめました。

 本記事はNative English InstituteおよびBlue Canoeの協力に基づいて記事作成しております。

受講内容はAIがカスタマイズ、「NEI」のオンラインレッスン

 ビジネス向けのオンライン英会話「NEI」を提供するシアトル発のベンチャーNative English Instituteは、発音矯正アプリを提供するBlue Canoeと提携して、日本では2019年6月から企業向けの英語研修プログラム「CORE NEI + BLUE CANOE」を提供しています。

 まず、「NEI」とはどんなオンライン英会話サービスなのでしょうか。

「NEI」のレッスン内容は?

 「NEI」には3つのコースがあり、こちらは個人でも受講できます。

  •  CORE NEI 基本コース $75(月額)
  •  INTENSIVE NEI (集中コース) $120(月額)
  •  ULTRA NEI (超集中コース) $170(月額)

 その中のCORE NEI 基本コースが、「CORE NEI + BLUE CANOE」のプログラムの中に組み込まれているコースです。ちなみに12カ月のCore NEIと12カ月のBlue Canoeアプリライセンス を合わせると、$799です。今回体験した「CORE NEI + BLUE CANOE」プログラムは、月額 7000 円(税抜)からですが、レッスン回数や受講人数(法人の場合)によるので、企業で導入を検討している方は確認が必要です。

 CORE NEI 基本コースは、以下の計1時間30分の学習を週1回のペースで行うものです。

(1)1:1(ワンオンワン):講師との1対1のオンラインレッスン(30分間)
(2)Replay Challenge:録画されたレッスン動画を振り返り、最後に講師からの質問に動画で答える(30分間)
(3)Extra English:Web上で出され、提出する宿題(30分間)

 特徴的なのが、カリキュラムを受講者自身が選ばなくて良い点です。講師によるカウンセリングを経て、AIが1000以上の教材の中から適切に組み合わせて個別のカリキュラムを設計します。

 講師はTESL(英語教授法)資格を持った北米のネイティブスピーカーです。

色で発音を覚える? 発音矯正アプリ「BLUE CANOE」

 「NEI」と並行して取り組んだ「BLUE CANOE」は、音声認識システムを使った発音矯正アプリ。

Blue Canoeの画面
Blue Canoeの画面

 英語特有の発音を身に付けられるよう、色と音を組み合わせた学習法「Color Vowel」を用いています。例えば"é"の音はredやpepperに入っています。この音を「"RED PEPPER"の音」として、赤い唐辛子のアイコンと一緒に覚えることで、他の"é"も適切に発音できるようになっていく仕組みです。

 アプリには、この仕組みを軸に、さまざまな演習が用意されています。実際にマイクに向かって単語や文章の発話を練習することもできます。音声認識で発音の誤りを指摘してくれるので、発音が矯正されていくのです。

 「発音矯正」といっても、内容はColor Vowelを使ったゲームやクイズがほとんど。例えば、次々と単語が落ちてくるゲーム「Sort It Out」では、その単語の正しい発音の色の方にフリックして振り分けてステージをクリアしていきます。また「Color It Out」というカードゲーム風の演習では、カードに書かれた単語を適切に発音することでゲームを進めます。詳細は3ページ目で解説します。

まずは初回カウンセリング

 ここからは、実際に体験してみたレポートです。なお、NEIとBLUE CANOEのサービス内容や機能は2019年8月現在のものです。体験記のため、個人の感想を含んでいる点、ご了承ください。

 「CORE NEI + BLUE CANOE」のプログラムに限らず、NEIのコースでは、初回レッスンの前にカウンセリングを行い、それに基づいてカリキュラムが作成されます。

 作成したアカウントでログインしたら、まずはカウンセリング(Warmup)の日時を予約します。マイページの左カラムにある[スケジュール]から好きな日にちと時間を選んで予約できます。

 セッションの時間は1:1と同様に30分程度です。カウンセリングやオンラインレッスンは、Skypeなどを別途立ち上げる必要はなく、NEI独自のシステムで接続します。

 予約時間までに、オンライン接続しておきます。ここが少しややこしかったのですが、左カラムの[Join Room]をクリックすると、https://nei.blackboard.comの別ウィンドウが開きます。

 右上のMy Class内の[(ユーザー名)'s Native English]のリンクをクリックすると、新たに[Join Room]ボタンが現れるので、これをクリックしてオンライン通話の画面を開きます。はじめは音声やビデオがオフになっているので、中央下のアイコンをクリックしてオンにしておくことを忘れないようにしましょう。

 いよいよカウンセリングです。私の場合は、お互いの簡単な自己紹介のあと、仕事や住んでいる場所、家族や友人について質問されました。これまでやってきた英語の学習や、英語学習で達成したいこと、英語が話せるようになったら自分にどんな影響があるか、といった質問もあり、言葉にして答えることでモチベーションにもつながった感覚がありました。

 オンライン英会話の最初のレッスンやレベルチェックでは、会話文をリスニングして質問に答えるような試験や、特定のテーマが出されて意見を述べる課題がよくありますが、こちらはそういったテスト的なものは一切なく、あくまで「カウンセリング」。受講者の身の回りのことや、すでに答えを持っているもの(「あなたの一番の親友はどんな人ですか?」「今の仕事のどんなところにやりがいを感じますか?」など)について英語で話して、パーソナリティや現状を知ってもらう時間という印象でした。

 翌日には、マイページに「Speaking Assessment and Individual Plan」がアップされていました。私の英会話レベルが分かる評価表と、ヒアリングされた仕事や趣味にまつわる情報、興味などが項目ごとに記載されています。

 表では、「発音」「文法」「語彙」「会話の流暢さ」の4点についてそれぞれ10段階で評価しています。黄色く示されているのがそれぞれの評価で、英会話でどんなことができるレベルなのか書かれています。トータルのスコアが表の左下に表示されます。私の場合、21点でした。

 その下にも4つの項目に分けてカウンセリングの結果を表示してくれています。「Pronunciation」では発音のくせを、「Grammar」では間違いやすい文法を示しています。「Goals」では今回の受講を経て達成したい英会話のスキルが、「Interests」では居住地や職業の他に、趣味の旅行でどこに行ったことがある、などのパーソナルな情報が記載されます。

★カウンセリングのポイント★

  • 初回のレッスンの前に、テストや面接はなく、パーソナリティを知ってもらうカウンセリングを行う
  • カリキュラムを自分で選択するのではなく、カウンセリングによって自動的にカスタマイズされる
  • 英会話力の評価表や達成したい目標が「Speaking Assessment and Individual Plan」として共有される

 このカウンセリングをもとに、個別のカリキュラムが作成されますが、テキストは用意されません。一体、どのようにレッスンが進むのでしょうか。

次のページ
教科書ナシ! カスタマイズされたレッスンと宿題

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この記事の著者

岡田 果子(編集部)(オカダカコ)

2017年7月よりEdTechZine編集部所属。慶応義塾大学文学部英米文学専攻卒。前職は書籍編集で、趣味・実用書を中心にスポーツや医療関連の書籍を多く担当した。最近は英語学習のアプリやオンライン講座に興味がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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