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グリコードの授業用キットで、小学校の授業でも家庭でも、おいしく楽しくプログラミングの基礎を学ぼう!

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2019/04/23 07:00

 江崎グリコは、ポッキーを使って誰でも手軽に遊びながらプログラミングの基礎的な考え方を学習できるスマホ用アプリ「GLICODE®(グリコード)」を改修し、学校教育で活用できるサービスとして、3月28日から提供を開始した。

 改修には、大学の有識者や教育現場の声が反映され、授業用コンテンツを追加するとともに教員向けの学習指導案なども作成された。学習指導案(総合的な学習、算数)や小学校の授業で使いやすい「学習用ポッキーセット(ポッキーが印刷されたポッキーに代用できる教材、先着配布)」は、特集ページから入手することができる。学習指導案では、GLICODEを使って「うまく授業を進めるための手立て」なども記載されている。

GLICODEの学習用ポッキーセット
GLICODEの学習用ポッキーセット

 諸外国と同じく、日本でも2020年度の小学校におけるプログラミング教育必修化を皮切りに、義務教育においてコンピューターサイエンスを学ぶ機運が高まっている。一方で、それを教えられる教員や子どもが理解しやすい教材が不足していることが喫緊の課題だ。創業以来、子どもたちの健やかな成長を願ってきたグリコでは、これらの課題を解決すべく、おいしいおかしを食べながら楽しく遊び、学べる無料のプログラミング学習アプリ「GLICODE」を2016年に開発した。

 子どもが大好きな「ポッキー」を一定のルールに従って並べることで、キャラクターの「ハグハグ」を動かし、ゴールを目指す仕組みとなっている。クイズのように徐々に難しくなる遊びを通して、「SEQUENCE(順番に実行)」「LOOP(繰り返し)」「IF(場合分け)」「RANDOM(ランダム)」といったプログラミングで必要とされる基礎的な考え方(ロジック)を一通り学ぶことができる。

ポッキーの並べ方で、ハグハグの動作に関する命令を記述できる
ポッキーの並べ方で、ハグハグの動作に関する命令を記述できる

 これまでGLICODEは国内20校以上に加え、シンガポールやタイの小学校でも課外授業に活用されてきたが、今回の改修にあたり、柏市立大津ケ丘第一小学校(千葉県)、墨田区立業平小学校(東京都)、箕輪町立箕輪中部小学校(長野県)の義務教育課程(総合的な学習、算数)でも活用され、フィードバックを受けた。

柏市立大津が丘第一小学校でのGLICODEの活用シーン
柏市立大津が丘第一小学校でのGLICODEの活用シーン

 柏市教育委員会 教育専門アドバイザーの西田光昭氏は、GLICODEを小学校の授業で活用する上で、次のようなコメントを寄せている。

「グリコ―ド」は、子どもたちが身近なお菓子を使って楽しみながら学べる点が魅力的だ。具体物を並べて考えるという活動を通じて、「シーケンス(順次処理)」や「ループ(繰り返し)」といった基本的な概念に触れ、感覚を養うことができる。わかりやすい操作性なので、プログラミングに初めて触れる子はもちろん、既に経験している子も楽しみながら体験することができ、準備段階として低中学年から活用できる可能性がある。

GLICODEの使い方

 GLICODEは、iOS端末やAndroid端末に対応しており、App StoreやGoogle Playストアから無料でダウンロードできる(推奨環境はiOS 11以上/Android OS 5.1以上)。

 アプリを立ち上げ、右下の「じゅぎょう用コース」ボタンを押すと、今回新設された授業向けのコースが立ち上がる。さらに「はじめる」ボタンを押すことで、次のような問題選択の画面が表示される。

GLICODE「じゅぎょう用コース」の問題選択画面
GLICODE「じゅぎょう用コース」の問題選択画面

 各画面に表示される茶色のキャラクターが、スマイルグリコのキャラクター「ハグハグ」だ。これを前述したようなポッキーの置き方に割り当てられた命令(例えば、ポッキーのチョコ部分を右に向けると、右に動く)を組み合わせることで動かしゴールに導く、というのがゲームの基本的な流れだ。

 配置したポッキーをスマホのカメラ機能を使って読み取ると、左から右に向かって順番に命令が実行されるようになっている。

学習(ゲーム)の流れ
学習(ゲーム)の流れ

 ウェブブラウザなどで実行できる類似の教材はあるが、無料のスマホアプリと身近で安価に入手できるお菓子を使うこと、マウス操作ではなく実体を持つポッキーで直観的に指示が出せることなどから、どの家庭でも、また低学年の児童であっても試しやすい点が特徴といえる。授業時間だけでなく、家庭での継続的な学習にもつながる。

 実際、筆者の家庭でも学習用ポッキーセットではなく実物のポッキーにはなるが、4月から新小学1年生となった娘にGLICODEのじゅぎょう用コースを試してもらったところ、「食べていいの?」「キャラがかわいいー」と、まず教材に対する食いつきがよかった。ハグハグがスケボーに乗って動くコミカルな様子も娘の琴線に触れたようだ。

 LOOP(繰り返し)という概念の理解や指示だしなどで詰まる様子が見られたが、その辺りは少しお手本を見せると、後はスイスイとステップを進め、都合1時間くらいでコースを終えることができた。正解は必ずしも一つではない(ゴールまでの道順は多数考えられる)ので、つい口出ししたくなる気持ちを堪えて、子どもの主体性に任せるとよいと思う。また、子ども自身が間違うことを嫌がることがあるため、「間違ってもいい、何度でもやり直せる(試行錯誤が大事)」という部分をよく説明してあげるとよい。

筆者の自宅で娘(6歳/小1)にGLICODEの「じゅぎょう用コース」を試させた様子
筆者の自宅で娘(6歳/小1)にGLICODEの「じゅぎょう用コース」を試させた様子

 全体的に子どもが没入できる高いクオリティで作られているが、実際のお菓子を使うという制約から、家庭で試すというシーンに限って言えば、次のあたりを留意しておくと、ストレス少なく学習を進められるだろう。

  • キッチンペーパーなど衛生的で白い背景の上に置く必要がある
  • それぞれのポッキーは離しておく必要がある
  • 初見で(子どもが)命令を左から右に順番に並べることが分からないことがある
  • 子どもがポッキーの中心を持ちがちでチョコが溶けやすいため、注意してあげるとよい
  • ポッキーにある程度の大きさがあるため、命令が長くなる場合に広いスペースが必要
  • 上記に伴い、子どもが対象物を斜めに撮影することになり、パースがかかるため、命令を誤判定することがある。少し高い位置から撮影できるようにするとよい

 なお、新興出版社が発行している「教科書ぴったりテスト」とのスペシャルコラボにより、書店店頭で4冊セットを購入すると、一般家庭でもGLICODE「学習用キット」を入手できるキャンペーンが実施されている(執筆時点)。家庭で深く学習を進めたい場合は、こちらも参考にしてみてほしい。

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著者プロフィール

  • 斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

    メディア編集部 メディア1(CodeZine/EdTechZine/ProductZine)編集統括 兼 EdTechZine/ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。教育ICTのオ...

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