Nintendo Laboという新しいツールを使って、どのように新しい学びや遊びに結び付けていくか、このハッカソンでの工夫を解説していくとともに、家庭での遊び方のポイントをご紹介する。
Nintendo Laboを使って「新しいあそび」を発明するハッカソン
今回のハッカソンは、以下のスケジュールで開催された。
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1日目
- 午前:Nintendo Laboをつくってみよう! あそんでみよう!
- 午後:Nintendo Laboを使ったオリジナルの「あそび」を考えてみよう!
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2日目
- 午前:Nintendo Laboを使ったオリジナルの「あそび」を開発しよう!
- 午後:発表準備、作品発表、展示会
「Nintendo Labo」をよく知らない方のために解説すると、Nintendo Switch本体とコントローラであるJoy-Conを使って、同梱のキットを組み立てて専用コントローラ「Toy-Con」を作ってToy-Conオリジナルのゲームを楽しんだり、さらにユーザーが自由にオリジナルの遊びを作り出したりすることができる、まったく新しい形の商品だ。Joy-Conに搭載された加速度や傾き、動きなどを感知するセンサー機能と、Nintendo Laboのソフトに用意されているプログラミングアプリ「Joy-Conガレージ」を組み合わせて、オリジナルの遊びやおもちゃが作り出せるというわけだ。
といっても、いきなりゼロから新しいものを作りだすのは難しい。家庭で購入しても、最初からオリジナルの遊びを考えたり、作り上げたりすることはなかなかできないだろう。そこで、Nintendo Laboには「リモコンカー」や「つり」「ピアノ」といったToy-Conのキットが用意されており、付属のダンボールを画面の説明通りに組み立ててJoy-Conを組み合わせることによって、リモコンカーを動かしたり、釣りゲームをプレイしたりできるようになる。
Nintendo Laboを初めて触る参加者も多かったハッカソンでは、まず1日目の前半はキットの「リモコンカー」や「つりToy-Con」を作り上げ、遊びながら基本的な機能や仕組みに慣れることから始めた。今回のハッカソンを開催したCA Tech Kids代表取締役社長の上野朝大氏によると、「午前の体験はあくまで前哨戦。作って遊ぶことで基本の仕組みを理解します。そして、この後のオリジナルのあそびを考える『発明タイム』こそが今回のハッカソンのメインです」と言う。午前でたっぷり遊んだ子ども達は、午後からいよいよ「発明タイム」に挑んだ。
発明の工夫 その1:発明の前に使うツールの機能を学習
「発明タイム」では、最初にNintendo SwitchのコントローラであるJoy-Conの基本的な機能についての解説が行われた。このJoy-Conこそが、ニンテンドーラボの発明の肝となる。
まずJoy-Conは左右があり、それぞれにボタンの配置や搭載されているセンサーなどが異なっている。左右ともに加速度センサーとジャイロセンサーが付いているが、右の「Joy-Con(R)」のみ、「モーションIRカメラ」が搭載されている。モーションIRカメラとは、赤外線を使ってカメラがとらえた映像をNintendo Switchに認識させるものだ。Nintendo Switchのミニゲームが多数収録されたソフト『1-2-Swicth』の「大食いコンテスト」というゲームでは、モーションIRカメラが口の動きを判定し、画面上の食べ物を食べるシステムが採用されている。加速度センサーやジャイロセンサーよりも一見分かりにくい機能のため、ハッカソンでは、特に丁寧に説明を行っていた。
ひととおり、Joy-Conの機能を学んだところで、次に行ったのはプログラミングアプリ「Joy-Conガレージ」の操作だ。これは、アプリ自体に非常に分かりやすい動画が用意されているため、各自が自分のSwitchを使い、自学自習で学んでいく。今回はほぼ全員がプログラミング経験者ということで、アプリ自体の理解は早かったようだ。
家庭でガレージを使う場合も、まずは解説動画を理解できるまで何度も見るのがオススメだ。次に、サンプルのプログラムを見て、どう作っていくか確認する。プログラミング初心者であれば、最初はサンプルをちょっとずつ書き換えて試していくと分かりやすい。