すららネットは、同社が提供する「すららドリル」が、5月から宮城県角田市の公立小中学校7校で導入されたことを、5月20日に発表した。これにより、同市の約1400名の児童生徒が、すららドリルの利用を開始している。

角田市では、未来を生きる子どもたちに必要な力を育むため、独自に「角田市学力向上ゆめプラン」を策定している。その中で、教育委員会の取り組みのひとつとして「ICTの効果的な活用を図り、児童生徒一人ひとりに個別最適な学び・楽しい学びの実現を目指す」ことを挙げている。
これまでに、市内では1人1台端末や通信環境の整備が進められてきたが、今後はそれらを「活用する段階」へと移行し、子どもたちの理解度や興味・関心に応じた学びをどう設計していくかが課題となっていた。こうした中で、AIによるつまずき分析や出題の難易度コントロール機能を備え、児童生徒一人ひとりに最適化された演習を可能にするすららドリルが評価され、導入が決定した。
すららドリルは、GIGAスクール構想で整備されたICT環境を活用し、実際の学びに生かす「活用フェーズ」での有用性が期待される公立小中学校向けのAIドリル教材。児童生徒の学習ログを活用して、理解度に応じた復習や反復学習を自動で提案する仕組みにより、学習に対する心理的ハードルを軽減して学習意欲を喚起し、自律的な学習を支援している。同時に、課題の自動配信や進捗確認、丸付けなど、教師の負担軽減にもつながると評価されている。
角田市教育委員会では、「学ぶことの楽しさ」を子どもたちの原動力とし、自ら学び続ける力を育てることを教育の中核に据えている。すららドリルは、子どもたちの「わかる・できる・たのしい」を引き出す個別最適な学び設計となっており、「楽しさを学びの起点とする」同市の方針に応える教材だという。今後は、授業内の学びと家庭学習をシームレスにつなぐ取り組みとして、市内各校での活用が進められる予定。
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