CA Tech Kids(シーエーテックキッズ)は、高等学校情報科「情報II」の教員向け研修の提供を4月10日に開始した。

2022年度、高等学校情報科において「情報I」が共通必履修科目となり、全生徒がプログラミングやネットワーク、データベースの基礎について学習している。さらに、選択科目の「情報II」にてデータサイエンスやプログラミングなどの発展的な内容を学習することで、より高度なスキルや知識を兼ね備えた人材の育成が期待されている。しかしながら、文部科学省の調査では「情報II」の授業を開設する高校は全国の約14%にとどまるという結果となり、県によっては「情報II」の授業を開設する高校が県内にまったくないケースもあるという。
そこで同社は、これまで企業や自治体、教員向けに生成AIやプログラミングなどのITスキル研修を多数実施してきた実績と知見を活かして、「情報II」の教員向け研修を提供することとした。同研修は、新学習指導要領の「情報II」に基づいた内容となっており、高等学校教諭免許状(情報)を持っている人が、「情報II」を指導するために必要な知識を改めて学べる。
提供コースは、基礎を学ぶ「座学コース」と、実際に手を動かしつつ理解を深める「実践コース」の2つを用意する。「情報社会の進展と情報技術」の単元は「座学コース」、「情報とデータサイエンス」の単元は「実践コース」といった、単元ごとにコースを組み合わせた受講が可能になっている。
「実践コース」では、プログラミングやデータサイエンスの指導に必要となる、環境構築やデータを用意しているので、参加者の負担なく研修に参加できる。さらに、体験を通じた理解を重視した内容によって、日々の授業へすぐに活かせる知識と技術を身につけられる。

「情報II」の中でもとりわけ難易度が高いとされる「情報とデータサイエンス」では、データの収集・整理・分析の方法とともに、統計的な考え方や機械学習、ニューラルネットワークの基礎といった、現代社会に不可欠なデータサイエンスに関する素養も学習できる。数学的な概念の理解が難しい場面が多いため、「実践コース」では手を動かしつつインプットすることを重視し、たとえば「データベースの正規化」の手法を学んだ後に、実際に自身で作業を行って正しく正規化されることを確認する。
参加者は「聞く」「手を動かす」「質問する」という手順でそれぞれの項目を進めることで、着実に理解を深められる。メイン講師に加えて、複数名のサポートスタッフが学びをサポートするため、「わからないままにしない」講座となっている。

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