FCEは、中種子(なかたね)町学習情報センターと共同で「教員の生成AI活用スキルの向上と教育効果の検証」を目的とした実証事業を開始することを、2月4日に発表した。
文部科学省が推進するGIGAスクール構想やDXの流れの中で、教育現場へのAI活用はさらなる効率化と教育の質の向上に寄与すると期待されている。しかし、AIの活用方法やメリットが十分に周知されていないことも課題となっている。同事業では中種子町学習情報センターによる協力のもと、教員が生成AIの基本知識を習得し、具体的な授業や校務で活用することで得られる教育的効果や業務効率化の度合いを検証する。
同事業では、2025年3月にかけて、FCEが提供する学校向け生成AI活用プラットフォーム「FCEプロンプトゲートアカデミック」を活用し、以下の項目について検証を行う。
1.生成AIに関する基礎知識の習得と活用効果の測定
- 教員向けに作成した生成AIの基礎知識動画を視聴
- 視聴後、日常の授業・校務などで実践的に活用
- 活用前後の教員の理解度や業務効率化の効果を比較・分析
2.教員のプロンプト作成スキルの向上
- 受講者が自らプロンプトを作成し、授業・校務で活用
- 作成したプロンプトの精度や応用範囲を評価
- FCE主催の「学校プロンプト大賞」への積極的な応募を推進し、全国的な事例共有を図る
同事業を通じて、NEXTGIGAで求められる学校管理職・教員などの資質を向上させ、より実践的な生成AI活用を可能にすることを目指す。
2025年3月までの実証期間終了後、同事業で得られた実践事例や成果を集約し、事例集として作成・公表する予定となっている。これにより他の自治体・教育機関が同事業の成果を参照し、日本全国の教育現場でのAI活用促進と教育の質向上に貢献することを目指す。
「FCEプロンプトゲートアカデミック」は、学校現場の業務効率化、AI人財の育成を実現するプロンプトエンジニア育成プラットフォームで、生成AIに的確かつ効果的に指示をするためのフレームワーク「AIプロンプト8+1の公式」を動画教材で学べる。資料作成や文章作成など校務に生かせるプロンプト(生成AIへの指示文)のテンプレートを実装。教員それぞれが生成したプロンプトを組織全体で共有でき、プラットフォーム内でナレッジ共有が完結する。
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