デジタルアーツは、全国1741の教育委員会を対象に実施した、GIGAスクール構想の1人1台端末における有償フィルタリングの導入状況に関する調査結果を、12月16日に発表した。同調査は、4月に行われている。
調査対象の教育委員会に、GIGAスクール構想の1人1台端末にフィルタリングを導入しているかを尋ねたところ、フィルタリングを導入している教育委員会が97.9%を占めており、有償フィルタリングの導入は79.7%に上昇した。無償フィルタリングの導入は18.2%、フィルタリング未導入は2.1%と、2023年度の調査時点ではフィルタリングを導入していなかった教育委員会も、何らかのフィルタリングを導入したことがわかる。
調査対象の教育委員会のうち、生徒数が3000人を超える651の教育委員会では、有償フィルタリングの導入が86.0%、無償フィルタリングの導入が13.1%、フィルタリング未導入は0.9%となった。1741の教育委員会を対象にした結果と比較すると、生徒数が3000人を超える教育委員会では有償フィルタリングの増加率が高い。
全体的な導入増加の要因として考えられるのは、文部科学省の「GIGAスクール構想の実現 学習者用コンピュータの調達等ガイドライン」において、フィルタリング機能を備えることが必要と明記され、補助金要件となったこと、GIGAスクール構想第2期の端末更新が始まったこと、さらに、ネットいじめやネットトラブル、長時間使用などの問題に対する意識向上などがあるという。
有償フィルタリングの導入が多くなった理由には、有償フィルタリングの安全性の高さや機能の充実度により、ニーズが高まったことが考えられるとしている。
生徒数3000人以上の教育委員会で有償フィルタリングの導入率が高い要因は、生徒数に伴うICT予算の規模感、またセキュリティ意識への高さの表れであると考えられるとしている。
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