アルバ・エデュは、同法人が取り組んでいる、生成AI組込みアプリの利用による子どもの話す力(自己表現力)実証研究が、文部科学省「令和6年度次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進」(最先端技術及び教育データ利活用に関する実証事業)に採択されたことを、8月29日に発表した。この実証授業が、9月3日の4時間目(11時35分~12時20分)に戸田市立美谷本小学校で行われる。
同事業は、生成AIを組み込んだアプリを活用して児童の「話す力(自己表現力)」や「思考力」を向上させることを目的としている。アプリは各児童の端末で使用され、生成AIによるポジティブな問いかけに児童が回答することで思考や発話を促す。このアプリは、JP UNIVERSEおよびフィラメントと共同で開発している。
同アプリは、これまで同法人が全国6万人の子ども・教員に伝えてきたメソッドの「考える」過程をブレイクダウンした、以下の3つの段階に応じて児童に問いかけてさらなる思考を促すツール。児童の自己表現力や思考力を向上させる革新的なアプローチを提供している。
- 広げる(情報や思考の広がりを促す)
- 深める(自分の考えを掘り下げる)
- 選ぶ(ストーリー作りに必要な要素を選択する)
同実証実験は、戸田市立美谷本小学校の4年生に複数回の授業を行い、その実証研究において得られた会話データやアンケート、教員による評価をもとに、アプリ使用前後における児童の思考や発話に対する態度の変化を評価する。この実証の結果は発信され、話す力を高める授業のサポートとして広く全国に普及することを目指している。
今回の採択により、同法人は今後も先端技術を活用した教育の実現に貢献し、児童一人ひとりに寄り添った「個別最適な学び」の推進に貢献していく。
同実証実験で期待される成果や知見
- 定量、定性両面からの分析を通じ、子どもたちの思考力・話す力の増進が図られる。特に以下の各過程におけるレベルアップを促す問いかけを行う:子どもの考えの言語化、単語レベルの回答の文章化、論理的な構成、自分を主語にしたメッセージの抽出、中断した思考の再開、自分の意見の抽象化や選択など。
- 全国の1人1台端末を活用し、生成AIを活用した実証結果の報告や実践事例集などの知見を公開し、教育現場や家庭学習時での利用を可能とする。
- 利用可能な科目単元での活用を拡大すべく、年間指導計画との整合を図るとともにバーチャル教員の問いかけ内容を高度化する開発を継続する。
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