チエルは、同社が提供しているクラウド型英検対策教材「旺文社・英検 CAT」において「一次試験対策」の過去問題を更新したことを、6月4日に発表した。
文部科学省の2023年度「英語教育実施状況調査」によると、対象の公立小学校・中学校・高等学校では、2013年度の調査開始以来、生徒や教員の英語力は着実に向上している。特に中学生では、CEFR(外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠) A1レベル(英検3級)相当以上を達成した割合は初めて50.0%に達した。
一方で、中学生の英語力では自治体間で差が見られる。都道府県・指定都市の計67自治体のうち「CEFR A1レベル相当以上を取得している生徒の割合」が目標値の60%を上回ったのは福井県と埼玉県さいたま市のみ。
同調査では、高校生の英語力についても言及されている。CEFR B1レベル(英検2級)相当以上を達成した高校生の割合は19.8%と、昨年度比1.4%減少した。文部科学省では「特にグローバルに活躍することが期待される層の拡充に向けて取り組む必要」を指摘している。
児童生徒の英語力を測る指標のひとつが「実用英語技能検定(英検)」。実施回数・試験会場・利用できる大学数が多いため、多数の大学受験生が外部検定に利用している。また高等学校では、授業や課題を通じ、英検対策に力を入れる学校が増えてきた。
そこで英語科の教員を中心に注目を集めているのが、1つの教材で英検の5級から1級までをカバーしている同社の「旺文社・英検 CAT」。おもなポイントとして「学習者の習熟度に応じた英検対策が可能」「先生がクラス全体の傾向を把握しやすい」の2点が挙げられる。
「旺文社・英検 CAT」では、(1)英検レベル診断、(2)語いクイズ、(3)文法ドリル、(4)リスニング、(5)一次試験対策、(6)二次試験対策の6つの学習モードを用意。CATエンジンの搭載により、学習者の解答結果に合わせて最も近いと思われるレベルの問題を提示し、英語力を的確に測定する。
学習者は「英検レベル診断」で自分の水準を把握したら語いクイズや文法ドリル、リスニングを使い、自らの習熟度に合わせて毎日少しずつトレーニングする。本番直前には一次試験対策や二次試験対策で力試しできる。
一次試験対策には英検の過去問題を5級~準1級までの各級で過去3年度分・各年度3回分の計9回分を収載。過去問題は毎年更新され、級と年度を跨いで問題傾向を確認できる。今回のバージョンアップにより、5級~準1級までの2020年~2022年度分が掲載されている。
「旺文社・英検 CAT」には、「個人チャート」と教員向けの「学習グループチャート」の2つの管理機能が搭載されている。学習者は「個人チャート」で自分のこれまでの学習履歴やグループ平均との比較を確認でき、自分の英語力がどれくらい向上したかが一目でわかる。
教員は「学習グループチャート」で個々の学びの進捗からクラス全体の傾向まで、グラフや図を用いたわかりやすい画面で学習履歴を把握できる。平均利用回数推移では、英検レベル診断、語いクイズ、文法ドリル、リスニング、一次試験対策はそれぞれ色分けされたグラフで確認できる。
「先月からの利用回数ランキング」では、グループ内の利用回数のランキングも名前で表示される。利用の少ない学習者への指導など、クラス全体を見据えた英語力向上の取り組みに役立つ。
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