パーソルキャリアは、山口大学と「地域の特色を反映可能なローカル型キャリア教育プログラム」の研究・開発を目的とした、連携協定を5月28日に締結した。同協定により、人口流出課題を抱える中山間地域に暮らす子どもたちの「地域への愛着(シビックプライド)」を育むとともに、将来も地域と継続的に関わっていく多様なキャリアやライフデザイン(はたらき方、暮らし方、生き方など)の選択肢を知り、将来に向けた主体的な行動の習慣化を促すことを目指す。
今回、締結した協定書に基づいて、両者は「地域の特色を反映可能なローカル型キャリア教育プログラム」の設計モデルの研究開発を主軸として、多岐にわたる連携協力を推進する。
これまでパーソルキャリアは、将来を担う世代が、変化の激しい時代に自ら主体的に判断してキャリアを形成するキャリアオーナーシップの土台となる「生きる力」、および「新会人基礎力」を育むため、都市部または地方部の区別なく、全国の小学4年生から中学3年生を対象としたキャリア教育プログラム 「“はたらく”を考えるワークショップ」 を無償で提供している。さらに、地域への転職希望者と地域企業をつなぐ転職支援や、自らのスキルを地域に還元したいと考えるプロ人材と課題を解決したい地域企業をつなぐ「スキルリターン」プロジェクトなどにも取り組んでいる。
そして山口大学では、学部・研究科の枠を超えた学際的研究組織「地域のイノベーションシステムを起点とした教育開発研究推進体」を、今回の取り組みにおける中核組織として認定。地域に根差したキャリア教育のあるべき姿やその効果検証、また地域愛醸成、地域との多様な関わり方に関する研究を進め、社会課題の解決を目指す。
両者が開発していくプログラムでは、Uターン/Iターン、テレワーク、二拠点生活、副業、地域での起業といった、多様なはたらき方・暮らし方を学ぶキャリア教育を通じて、地域・ふるさとで暮らす、または関わり続けるはたらき方・生き方(関係人口)の選択肢を示す。
山口県内の小学校を最初の実証フィールドとして、多様な仕事そのものの理解や地域・ふるさとへの愛着(シビックプライド)の醸成をはじめ、子どもたちが地域・ふるさとに関わり続ける多様なキャリアやライフデザイン(はたらき方、暮らし方、生き方)があることを理解することによって、地域・ふるさとに対してポジティブな認識を持ち、将来的に多様な方法で地域社会に主体的・積極的に関わり続ける可能性を高めることを検証していく。
効果測定を行った後、開発したプログラムを全国の中山間地域や離島部にも展開し、どこに暮らしていても良質なキャリア教育機会が保障される社会の実現を目指す。
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