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カシオ計算機、デジタル教材やAIドリルを提供するLibryを子会社化

 カシオ計算機(以下、カシオ)は、3月26日開催の取締役会において、Libry(以下、リブリー)と第三者割当増資等による株式取得に関する契約を締結することを決定した。今後、カシオはリブリーの株式の約68.9%を取得し、5月中に同社を連結子会社とする予定。なお、リブリーの経営は、現経営陣が引き続き執行し、独立した経営体制を維持する。

 現在、政府・文部科学省は、子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びを実現するため「GIGAスクール構想」を推進しており、日本の教育現場ではパソコンやタブレット、ネットワークの整備、学習コンテンツの活用が一気に進んでいる。

 このたびの株式取得を通じて、カシオは、リブリーとお互いが強みを持つ学習コンテンツやツールを補完することで教育現場に広くなじむサービスを提供し、教育のICT化を進展させていく。そして、今後は教育ビッグデータを活用した個別最適化学習や教育アセスメントの支援を行うなど、新たな価値創造を目指す。

 カシオは、2021年よりパソコン・タブレットでの学習に最適な総合学習プラットフォーム「ClassPad.net(クラスパッド ドット ネット)」を、ICT化が進む教育現場に提供している。「ClassPad.net」は、オンライン辞書や数学ツールなどの学習コンテンツとデジタルノート、授業支援の機能を統合しており、先生と生徒によるインタラクティブな授業や生徒同士のディスカッションに使えるなど、生徒の思考力の育成や効率的な学びに役立つICT学習アプリ。2023年3月時点では、全国の高等学校を中心に245校で導入されている。

 一方のリブリーは、デジタル化した問題集等の学習コンテンツに強みを持ち、2017年より中高生向けにデジタル教材プラットフォーム「Libry(リブリー)」を提供している。デジタル教材とAIドリルの特性を併せ持つ「Libry」は、一つの端末で複数の教材や問題集を管理することができるほか、学習履歴に基づいた「類似問題」や「苦手問題」を提示する機能で、生徒一人ひとりの学習状況や理解度に合わせて個別最適化できる学習を実現する。2024年3月現在、全国の高等学校・中学校を中心に約600校で導入されている。

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https://edtechzine.jp/article/detail/10835 2024/03/27 10:45

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