大日本印刷(DNP)は、アート作品や文化財の新しい鑑賞体験を提供するDNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころキューブ」を、岡山市教育委員会に提供することを3月15日に発表した。
「みどころキューブ」は、アート作品や文化財をキューブ(立方体)状のインターフェースを通して、テーマや関係性などの多様な視点で鑑賞できる。
岡山市における小学校の図画工作の授業では、子どもたちが使用するタブレット端末から「みどころキューブ」にアクセスして、自分の好きな収蔵品を選んでその文様などをスケッチする。
「みどころキューブ」には、岡山市立オリエント美術館の収蔵品のうち特徴的な文様の50点が格納されている。立方体の縦軸を大きさ、底面を文様の特徴、側面を関連するモチーフとして設定しており、子どもたちが興味のある収蔵品を直観的に探し、興味が広がるデザインにした。
子どもたちは、作品の詳しい解説を閲覧したり、解説欄で文様の拡大画像を観たり、「I.B.MUSEUM SaaS」の個別ページへアクセスしてさらに詳しい情報を閲覧したりといった情報収集が可能になる。「みどころキューブ」で各収蔵品の文様・形・色・美しさなどに触れることで、収蔵品の見方や感じ方、考え方などを深めるとともに、他の収蔵品への興味を持つようになり、「美術館で実物を観たい」という意欲や行動につなげていくことを目的としている。
DNPは、地域の文化財やアート作品などのデジタルアーカイブ化と利活用を推進しており、今回の学校教育への展開はその一環となる。「みどころキューブ」を使った学校教育で、デジタルアーカイブ化した地域の文化財や資料の情報を活用し、MLA(博物館/図書館/文書館など)施設と教育機関との連携を促進し、ふるさとに愛着と誇りをもつ心豊かな子どもの育成を支援する。
2024年度内には、岡山市内85校の小学校での利用を進めつつ、学校での利用における実施効果についての検証を予定している。
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