公的機関向けの事業を統括する執行役員の佐藤知成氏は、まず冒頭で「人の一生に寄り添う日本マイクロソフトでありたい」と述べた。政府・自治体、教育、医療といった業種を担当する同部門では、「人々が生まれて教育を受け社会に出て、やがて亡くなっていく」という人の一生の関わる一連のソリューションを提供している。そのうち、本日の発表は教育事業にフォーカスしたものとなった。
日本マイクロソフトが理事として参画する、ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)の「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」。プログラミング教育をいち早く取り入れたい小学校100校に、教育用マイコンボード「micro:bit(マイクロビット)」や授業案を無償提供するという先週発表されたプロジェクトだが、募集受付が本日開始した。
また独自施策として、対象PCを指定家電量販店で購入した先着1万名にmicro:bitをプレゼントするキャンペーンも開始し、学校と家庭の両面でプログラミング教育の普及を促進する構えだ。
続けて、文教営業統括本部長の中井陽子氏は、学校教育(小・中・高等学校)向けに、「子どもの学び方」「先生の教え方」「学校での働き方」の変革を支援する施策を紹介した。
「人の一生において『学び』は人生を豊かにし、ひいては日本の国力を豊かにする」という信念のもと、「日本マイクロソフトでは、日本のあらゆる学習者に対し、学校教育、大学、研究機関、図書館・美術館・博物館といったすべての教育・学びの場からアクセスできる学びのプラットフォームを提供する」と中井氏。
教育用コンピュータにおけるWindows OSの割合(95%)、小中高でのOffice導入率(90%)、Microsoft 365 Educationの契約校数(112校)など、日本の学校教育の現場において日本マイクロソフトのソリューション導入が進んでいることを示した。
また、日本マイクロソフトが2016年から実施している、各地の教育委員会にICT環境の整備状況をヒアリング調査したレポートの最新版「マイクロソフト教育ICTリサーチ 2018」が本日公開された。
今回の調査により、学習者用端末の配備に新たな予算を獲得する自治体が昨年の407から518に増加、普通教室へのWi-Fi環境整備が昨年57.3%から63.3%に進展するなど、教育現場におけるICT環境の整備も進んでいる状況を明かした。