学習データを可視化し、先生を支援するQubena
──改めて、AI型教材「Qubena」とはどのような教材でしょうか。
Qubenaは、個別最適な学習のためのAIを搭載した教材で、小学校・中学校の主要5教科に対応しています。2種類のAIが搭載されており、「理解」の効率化と、忘却ロスを最小化し、「定着」の向上にアプローチします。
ひとつ目の「理解」のAIは、アダプティブラーニングによって学習のスピードを向上させます。子どもたちは「どこにつまずいているのか」がわからないと復習のしようがありません。そこでQubenaでは、AIが一問ごとの解答やプロセスなどを分析し、理解できていない箇所を突き止めます。そして該当部分の理解を深められるように、最適な問題をAIがコントロールして出し分けます。同じ単元でも間違うポイントは人それぞれなので、一人ひとりの間違いの傾向に個別最適化された問題が出題されます。
また、AIによって現在の理解度をA・B・C・Dの4段階の「習熟度」で評価し、可視化することで、子ども自身が「ここはよくできている」「ここは苦手」といった習熟状況を理解することができます。その上で、苦手なところを復習したり、より理解を深める学習計画を立てたりすることが可能です。
もうひとつの「定着」のAIは、知識を定着させるために最適なタイミングで最適な問題を出題します。例えば、復習を翌日にするのがよいのか、1週間後にするのがよいのかは、その人の定着度によって変わります。子どもたち自身がコントロールするのは大変なので、そこをAIがサポートするわけです。一人ひとりの忘却時期を考慮し、記憶の定着に最も適切な時期に問題が出題されるのです。
定着のための「5分間復習」という機能では、そのときのその子にとって最適な問題が5分間出題されます。AIで最適化された出題によって、5分という短い時間でも効果的に知識の定着が可能です。
──先生の業務をサポートする機能としては、どのようなものがありますか。
先生には「Qubenaマネージャー」という管理ツールを使っていただけます。子どもたち一人ひとりの学習データや問題解答時間、正答率といった細かな学習データをリアルタイムに収集して分析が可能です。子どもたちの名前と進捗状況が一覧で把握でき、間違えた問題もわかります。
このQubenaマネージャーによって、子どもたちの理解度を瞬時に把握し、わかりやすい指導に生かすことができます。また、朝学習や家庭学習といった、これまではなかなか把握しづらかった学習の様子も含めて、ワンストップで把握が可能です。さらに、これらの情報を成績評価に役立てている先生もいらっしゃいます。