子どもたち・教員の双方が抱えていた課題を解決
──これらの新コンテンツ・新機能によって、学校現場ではどんなメリットが生まれるのでしょうか。
教科書に対応した内容をAIによって個別最適に学べるので、子どもたちは授業の学びの理解・定着をさらに進めることができるでしょう。また、授業で扱っていない題材や用語が出てこないため混乱なく学習できる上に、授業内で理解できなかった部分をAIによって明らかにし、理解度を高めることもできます。
さらに教科書と同じ目次でQubenaの問題が収録されることで、 先生も予習復習を促しやすくなります。これまでは、その日の授業で学んだ教科書の範囲と対応するQubenaの問題を、先生自身が対応表で確認し子どもたちに案内していました。しかし、新コンテンツ・機能では、教科書のページ数がQubena上にも表示され、目的のコンテンツを即時に探し出すことができます。先生に都度対応表を確認いただく必要がなくなり、教材研究の時間が短縮できるのです。この点は大きなポイントだと思っています。
データの連携を進め、シームレスな学習環境を目指す
──今後のQunebaの展望をお聞かせください。
Qubenaはドリル教材として学習の一部を支えるドリルとしての位置づけだと考えています。ただ、子どもたちの学習活動の全体を見ると、教科書を使って、ドリル使って、テストをして……と、それぞれのサービスを行き来しています。教科書とテスト、ドリルが連携することで、子どもたちを中心としたシームレスなデジタル学習基盤を構築することを目指しています。
例えば、デジタル教科書で学んでいる子どもが、練習するために問題を解きたいと思ったときに、ボタンをひとつ押したら対応するQubenaの問題がパッと開いて学習ができる。逆にQubenaの問題を解いていて、教科書の内容を確認したくなったらすぐにリンクでアクセスできるといった形で、学習ツールの境目を意識せずに学べる状態が理想です。これらの機能は2024年度中のリリースを目指して、鋭意開発中です。
なおQubenaと、文部科学省が提供している国際標準規格に基づくCBTシステム「MEXCBT(メクビット)」は、すでに連携しています。テストは受けて終わりではなく、テストによって理解度や評価を認識した後に、学習にどう生かしていくかが大事だと考えています。そのため、ドリルコンテンツを持っているQubenaがテストと連携することは、学習体験の向上を後押しするはずです。
今回の「Qubena 教科書×AI コンテンツ」の新機能によって教科書とドリル、つまりQubenaがつながれば、さらにスムーズな学習体験を実現できます。今後も三者のデータの連携を進め、デジタル学習基盤の構築に力を入れていきます。
COMPASSでは、教科書と教材の連携をはじめとするデジタル学習基盤の今後をテーマとしたオンラインイベントを1月20日に開催します。今回紹介された「Qubena 教科書×AI コンテンツ」のより詳しい説明のほか、文部科学省やデジタル教科書の提供事業者をゲストに迎えてのパネルディスカッション、大阪府東大阪市による効果発表などを予定しています。
詳細・申し込みについては以下のページからご確認ください。