ベネッセコーポレーションは、同社の社内シンクタンクであるベネッセ教育総合研究所が、東京大学社会科学研究所と共同で実施している「子どもの生活と学びに関する親子調査」を中心とした調査結果から、子どもたちの読書行動の実態や読書行動に影響する要因に関するデータをまとめたものを、10月19日に発表した。
同調査は、2015年~2022年の7~9月に同一の親子を対象にして実施されており、各年の調査依頼発送数と回答の回収数、回収率は以下のとおりとなっている。
調査結果によれば、小学1年生〜高校3年生では、平日に読書を「しない=0分」と答えた人が49.0%を占めており、男女別では男子の方が、学校段階別では上の学年に上がるほど読書をしない割合が高い。
1日あたりの平均読書時間は、2015年では18.2分だったのに対して、2022年では15.2分と3.0分減少した。
1日の読書時間を家の蔵書数別でみると、蔵書数が多い家庭ほど、子どもの読書時間が長い。
1日の読書時間を保護者の働きかけ別でみると、本を読む大切さを伝えている保護者の子どもほど、読書時間が長いことがわかった。
読書時間の変化を、入学前の読み聞かせ日数別で小学1年生〜中学2年生の期間に追跡したところ、入学前に読み聞かせを受けた子どもはその後の読書時間も長く、その効果は中学生まで残ることが明らかになっている。
読書時間の変化を、小学1年生時点の読書量別で小学1年生〜中学2年生の期間に追跡したデータからは、早い段階で読書習慣を身につけている子どもには、その後も長い時間読書をする傾向がみられる。
理解や思考、表現といった活動について、読書量別でみると、読書時間が長い子どもほど理解・思考・表現を「得意」と自己評価している。
そのほか、読書をしない子どもは、ニュースへの関心や自信、将来の目標などの肯定率が低いことがわかった。
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