ベネッセコーポレーションは、私立通信制高等学校であるN高等学校・S高等学校と共同で、学力・学習習慣に関するオンライン型アセスメントを開発し、本年度同校で希望する生徒6500名以上に対して、自宅端末からのアセスメント実施とデータを活用した進路指導を実現したことを、8月28日に発表した。
N/S高とベネッセでは、従来、生徒が学校に登校して一斉に紙で行っていた、ベネッセの既存アセスメント「スタディーサポート」に注目し、生徒が全国各地の自宅で学ぶという通信制高校の特徴に合わせ、自宅端末から受検可能なオンライン型のアセスメントを開発した。
両者は、自宅で生徒がアセスメントを受験でき、かつ教職員の負担を増加させないという点を重視し、双方の視点から提供内容の検証や改善に取り組んできた。
2020年度より開発が進められてきたアセスメントでは、生徒が自身の端末で取り組んだ問題の解答やアンケートの回答がデータ化され、学習・指導での活用が可能となった。
こうした改善点を取りこみながら実施規模の拡大を図り、2022年度は6月・12月のアセスメント実施で、合計1万2000名以上、本年度も6月には6500名以上の生徒がアセスメントを受験した。
これにより、N/S高の生徒は、オンライン授業によって場所や時間を問わずに学習が可能という通信制高校の良さを享受しながら、従来は登校しないと受けられなかったベネッセの全国最大規模の高校生向けアセスメントにも参加できた。同高では、より正確な基礎学力の測定や指導後の定着状況を把握し、そのデータを元にしたメンターからの個別指導や進路面談などといった生徒の進路支援を充実させることが可能となった。
また1~2年次にアセスメントを受けた生徒は、3年次に志望進路が決まっている率が高いという成果も出てきている。
今後両者は、共同研究を通じて、アセスメント受験環境にとどまらず、受験後の結果閲覧や解答解説の利用、復習の充実など、生徒の学力向上につながる仕掛けを充実させていく。
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