ライフイズテックは福島県教育委員会と、高等学校における情報教育モデル構築に関する連携協定を締結したことを、6月6日に発表した。全県立高校にプログラミング教材「Life is Tech! Lesson(ライフイズテックレッスン)」を導入し、「情報I」における個別最適、協働的、探究的な学びの実現を目指す。
福島県では、全ての子どもに必要な資質・能力を育成するため、一方通行の画一的な授業から、個別最適化された学び、協働的な学び、探究的な学びへと変革させるため「学びの変革推進プラン」を進めている。
「Life is Tech! Lesson」は、プログラミング教育未経験の教員でも簡単に導入可能で、一人ひとりの理解度に合わせて個別最適な学習を実現できるプログラミング教材。
新高等学校学習指導要領に基づき2022年度より共通必履修科目「情報I」が新設され、2025年1月実施の大学入学共通テストの出題科目に「情報」が入ることに伴い、生徒の学習環境と指導体制の充実が求められている。
今回これらの課題に対応し、テクノロジーとデータの活用による、学習者主体の個別最適、協働的、探究的な学びの実現を目的とし、協定の締結に至った。ライフイズテックは、「情報I」に対応したプログラミング・データサイエンスの教員向け研修、県立高等学校全校へのEdTech教材「Life is Tech! Lesson」の提供を行う。
また、効果測定においてはプログラミングの知識・スキルの定着に加えて、社会課題への取り組み意欲や効力感など、非認知能力に関する効果検証も行うことで、Society 5.0に向けた福島県の教育のアップデートを目指す。
連携協定事項は以下の通り。
- 県立高等学校の情報科教員の指導力向上及び授業実践方法の研究に関すること
- 県立高等学校における情報教育の実施及び教材の利用に関すること
- 情報教育の在り方の検討及び情報教育がもたらす生徒への教育効果の実証等を目的とした調査に関すること
- 前号に掲げるもののほか、福島県教育委員会及びライフイズテックが必要と認めること
具体的な取り組み内容は以下の通り。
より専門的な内容となる「情報I」に向け、指導力強化のための研修を実施
2022年度から実施されている高等学校の新学習指導要領において、高校の普通科では「情報I」が必修となっている。県教育委員会と連携しながら、教員に向けて「Life is Tech! Lesson」を用いた研修を実施する。教員自身が実習を通してプログラミングやデータサイエンスを学ぶ手触り感のある体験を通じて「情報I」の対応に向けた情報科教員の指導力強化を図る。
県内全校へライフイズテックレッスンを導入
福島県立高等学校全校に、オンライン完結プログラミング教材「Life is Tech! Lesson」を導入することで、個別最適な学習環境を格差なく提供することが可能。全校導入による指導ノウハウの横展開を通じた、授業の質の向上も目指す。
プログラミング教育の学習効果測定による学びのアップデート
プログラミング教育は、スキルの向上に加えて、社会課題への取り組み意欲や効力感など非認知能力の向上にも資することが、これまでの「Life is Tech! Lesson」の利活用を通じて分かっている。福島県の高校生においても、プログラミング学習を通じた意識変化を検証するとともに、検証結果を通じた、授業内容の振り返りや指導案の改善へつなげる。これらのデータによる学習効果・成果の検証を通じて、福島県のプログラミング教育をアップデートする。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア