JSOLとNTTデータ経営研究所は、EnglishCentralと共同で、脳科学技術と音声認識技術を利用した日本人向け英語リスニング・スピーキング学習支援サービスの開発を開始したと、5月15日に発表した。
今回のサービス開発では、EnglishCentralの音声認識技術と、情報通信研究機構と大阪大学が研究開発した「ニューロフィードバック技術」を使って、英語学習者が自ら気づけない「発声しにくい音」と「聞き取りにくい音」を視覚的にフィードバックすることによって、適切な方向へと学習を指導するトレーニング方法の開発を目指す。
学習者は、自身の脳波計測とその視覚的フィードバックを受けて、
- ある音素が異なる英単語対をランダムに一定間隔で聴き続ける(“light”と“right”など)
- その音刺激に対して「聞き分け度合」を反映する脳の反応(脳波)を脳波計測器で抽出する
- 抽出した脳情報を定量的に学習者にフィードバックする(緑の円の大きさで可視化など)
- 学習者は目の前のモニターに映る緑の円を大きくするように試みる
- 繰返し行うことで、学習者は特定の音素を弁別する脳の神経情報処理機構をチューニングすることができる(学習の成立)
というプロセスを通じて、特定の音素の聞き分け能力の向上が可能となる。
JSOLはユーザー向けアプリケーション開発、および最適なユーザーインターフェイスの検証、ニューロフィードバック技術の適用を、EnglishCentralは学習者ビッグデータの分析、英語スピーキング学習サービスの提供および今回の開発テーマへの適用、NTTデータ経営研究所は脳科学技術の活用を中心とした全体のコーディネーションを、それぞれ担当する。
研究開発の成果は、「知覚的運動的な英語能力の基盤」を科学的に効率よくトレーニングする学習支援サービスとして、ビジネスパーソンを対象に企業向けの展開を予定している。さらに、ニューロフィードバック学習におけるフィードバック方法にはゲーミフィケーションを取り入れ、より楽しくトレーニングが行えるよう改良を進めていく。
【関連リンク】
・JSOL
・NTTデータ経営研究所
・EnglishCentral
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア