学研ホールディングスは、同社の調査・研究機関である学研教育総合研究所が、全国の幼稚園児・保育園児4~6歳とその保護者1200組、小学1~6年生とその保護者1200組を対象に実施した、日常生活や学習に関するアンケート調査の結果を、「幼児白書」「小学生白書」として2022年12月に発表した。同調査は、2022年9月2日~6日の期間に行われている。
「小学生白書」の結果によれば、小学生全体でお年玉をもらった割合は89.7%、平均総額は2万47円だった。2016年からの推移をみると、2020年までは毎年増額だったものの2021年から減少に転じ、2022年も減少傾向が続いている。お年玉の使い道としては、「貯金」(81.0%)、「おもちゃ」(24.6%)が上位となり、「ゲーム機・ゲームソフト(オンライン以外)」がそれに続いた。
将来つきたい職業は、女子では「パティシエ」「保育士・幼稚園教諭」「医師」、男子では「YouTuber」「プロサッカー選手」「警察官」が上位を占めた。
一番好きな教科を尋ねたところ、「算数」が10年連続で最多となり、以下「体育(保健体育)」「図画工作」「国語」「好きな教科はない」が続いている。将来役に立つと思う教科を尋ねた質問では、「算数」「国語」「外国語」が上位を占めた。
学校現場でのGIGAスクール端末の使用状況について尋ねたところ、使用頻度の違いはあるものの「支給されていて使っている」という回答が77%に達しており、約40%が端末の持ち帰りを行っていると答えている。一方で、「支給されていない」という回答も12%を占めた。
「幼児白書」の結果によれば、外で遊ぶ頻度は2017年に実施された調査と比較して、「1週間に外で遊ぶ」という回答が幼稚園児で2.8日から2.4日、保育園児で2.5日から2.3日に減少している。また、幼稚園児では「外で遊ばない」が5.5%から11.2%へ、大幅に増加した。
スマートフォンやタブレット端末を使用することに対する意見を尋ねたところ、「将来的に必要だと思うが、今から使わせたくはない」(57.2%)がもっとも多く、以下「賛成」(35.4%)、「反対」(7.2%)が続いている。2019年に実施された調査と順位は同様ながら、「賛成」は9.5ポイント増加した。
そのほか、小学生では2014年以降ほぼ毎年減少している、1か月あたりの読書量が今回も最低冊数を更新しており、月の平均読書量は2.8冊、10冊以上読む割合は10.8%と、こちらも過去最低となっている。1冊も「読まない」という回答は31.6%と、調査史上初の30%超に達し、全体の読書量の低減が明らかになった。幼児では、月の平均読書量は3.9冊、1冊も「読まない」割合は23.8%となっている。
現在行っている習い事としては、幼児・小学生とも「水泳」が最多となった。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア