エムティーアイは、東京都の「デジタル技術を活用した運動部活動の推進におけるコンディショニングアプリの活用業務委託」の委託先として採択されたことを、11月25日に発表した。
同事業は、デジタル技術などを活用してトレーニングの効率化、運動やスポーツの効果の「見える化」およびケガの未然防止を図り、短時間で効果が得られる合理的な活動を推進し、運動部活動の質の向上と教員の働き方改革を進めることを目的とするもの。
同社は東京都教育委員会が指定する都立高校、または都立高校の部活動を対象に、スポーツチームをサポートするアプリ「Atleta」の提供などを通じて生徒や指導者のニーズに合わせた運動やスポーツの効果をより一層高めるための支援を行う。
東京都教育委員会は、都立学校等運動部を対象に科学的トレーニングの積極的な導入などにより効率的で効果的な活動を推進する「Sport-Science Promotion Club」を指定している。また、運動する機会が少ない生徒などに運動機会を設定するとともに、健康的な生活習慣の実践を促して都立高校生の資質・能力の向上を図る「エンジョイスポーツプロジェクト」を指定校に対して実施するなど、生徒の多様なニーズに応える運動機会を提供している。
今回同社では各チームや学校に「Atleta」を提供し、生徒がアプリに入力する日々のコンディションや食事、トレーニングのデータを通じて指導者が生徒一人ひとりの状態を把握しやすい環境を整備する。さらに、スポーツ現場の指導経験が豊富な専門家を派遣してチームの目標や状況に合わせた専門指導を受ける機会を提供する。
これらの支援を通じて、生徒自身の体調やコンディションに対する意識変容やトレーニングメニューの改善、部活動を支える教員の業務効率化が図れたかなどの効果検証を行う。
同事業では、対象となる都立高校、または都立高校の部活動において以下2パターンのプログラムを実施し効果検証を行う。
Ⅰ型:「Atleta」アプリの提供
生徒には日々の体調や疲労度、食事や睡眠などの生活習慣に関するデータやトレーニングの内容などを記録してもらう。指導者は生徒の入力データを一覧で確認でき、目的に応じて蓄積したデータを活用することを支援する。
Ⅱ型:「Atleta」アプリの提供および専門家派遣
アプリの利用に加え、競技力向上、ケガの防止、スポーツ栄養の観点から希望に応じて理学療法士や管理栄養士などの専門家を派遣し、講習を通じた知識提供を行う。
取り組みの事前・事後アンケートや聞き取りを実施し、生徒に対しては自身の体調やコンディションに対する意識変容があったのか、指導者に対してはトレーニングメニューの改善や業務効率化が図れたかなどの効果を検証する。実施期間は2022年10月~2023年3月末日。
「Atleta」は、部活動などのスポーツチームの「コンディショニング」と「コミュニケーション」をサポートする機能を備えたサービスで、累計1600を超える全国の部活動やクラブチームに利用されている。
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