すららネットは、滋賀県の守山市教育委員会と同市内の中学校4校、約1000名の中学1年生を対象に実施した、ICT教材「すららドリル」を活用した学力向上に関する実証事業の結果を、8月2日に発表した。
守山市教育委員会は、2020年よりEdTech導入補助制度を活用して、市内の小中学校にて「すららドリル」の利用を開始。学力面や意欲面の向上といった成果が得られたことから、2021年9月からは13校で本格的な活用を始めている。
今回行われた実証では、これまで中学校への進級前に小学校で学んだ内容を復習することを目的に、市内の小学校で例年実施していた「ブリッジワーク」と中学1年生の4月に実施していた確認テストにおいて、紙教材に替えて「すららドリル」を活用した。
同実証以前は、「ブリッジワーク」と確認テストは紙で実施していたが、「個別最適な課題になっていない」「小学校から中学校へ進級するため課題の進捗確認が難しい」「確認テストの採点における教員の負担が大きい」「確認テストの結果に基づいた弱点克服の仕組みがない」といった課題を抱えていた。しかし、「すららドリル」の活用によって個別最適な出題による学習の効率化、学習ログを引き継げることで中学校進級までの間の学習状況の可視化、採点などの教員の手間の削減などが実現している。
あわせて、同実証を通じて確認テストの平均点が前年比で20点近く向上するとともに、テスト結果と「すららドリル」の課題達成率に相関が確認でき、生徒の学力向上において効果的であるとのデータ的な裏付けが取れた。
今後は、全小中学校に「すららドリル」で一律標準化された課題を出し、全体的に取り組み状況を上げていくことを目指して運用していくという。
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