スタジアムは、大阪府教育委員会と連携協定を締結し、府内の高校生による主体的な進路選択の実現に向けて、府立高校の「就職指導DX化」を協力して推進することを、6月9日に発表した。
大阪府立高校には、例年約1000件近い紙の求人票が届いており、これまでは就職活動が解禁される7月になると、進路指導教員の手作業によってExcelへの転記と求人票ファイルの仕分け・製本が行われていた。進路指導教員の作業負担はもちろん、生徒にとっても大量の紙の求人票の中から仕事探しを行うことは負担となっており、就職指導業務の見直しは大きな課題だった。
今回の連携協定締結に先立ち、2021年度7月の就職活動から府内の一部公立高校において、就職指導のDX化の実証を行った。具体的には、紙の求人票を順次PDF化し、OCR技術によって解析することで、求人票の一覧表の作成を行い、簡易的な求人検索サービスをWeb上に設置して、就職希望の生徒に利用してもらう取り組みが先行して行われた。
実証の結果、以下のような内容が確認されている。
- デジタル化された求人票は、生徒にとって使い勝手がよい
- 求人票の管理業務のデジタル化は、担当教員の業務時間を大幅に低減できる(前年の10%の所要時間で求人票の仕分け・開示が完了。平均で50時間の削減を実現)
今回の連携協定は、これらの結果を踏まえて締結に至っており、2023年度はさらに多くの府内の公立高校で、就職指導のDX化を推進していく。
スタジアムからは、実証結果に基づき開発された求人票管理システム「Handy進路指導室」を学校の費用負担ゼロで提供する(すでに大阪府内10校で導入が決定)。さらに、DX化の実現前後での変化を生徒と教員のそれぞれから定量的・定性的に把握し、次年度以降の取り組みに生かしていく。
「Handy進路指導室」は、紙の求人票をデジタルファイリングすることで、手作業による教員の仕分け作業における手間を軽減する。また、生徒はいつも使っているスマートフォンやタブレット端末、パソコンから、Web上で自由に求人票を探し出せるようになる。
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