Institution for a Global Society(IGS)は、探究型学習で育成する「探究力」を評価する、「探究力測定」パッケージの販売を、5月30日に開始した。初回実施校は割引を受けられ、申込締切は6月30日となる。
「探究力測定」は、東京学芸大学大学院の西村圭一教授監修の元で開発されており、「総合的な探究の時間」など探究型学習で伸びた4つのスキル(自律的探究力)と6つの能力(協働的問題解決力)を測定し、生徒1人ひとりの強み・課題を把握できる評価ツール。シミュレーターによる絶対評価と生徒同士の相互評価を組み合わせることで、探究型学習で伸びるスキル・能力の多面的な評価・データ化を可能にしている。
「探究力測定」では、「探究力」を「多角的・複合的に事象を捉え、数理科学的な考え方と他の教科の学びを組み合わせながら、新たな知や解を創造する力」と定義しており、これらの力を探究型学習で伸びる「スキル」である「自律的探究力」と、「能力(行動特性)」である「協働的問題解決力」に分類し、それぞれに合った評価ツールで測定する。
数理科学的ものの見方や考え方に関するスキルである「自律的探究力」は、西村教授監修のシミュレーターテスト「数理探究アセスメント」で測定し、「課題設定力」「実験計画力」「考察力」「創造力」を絶対的評価で可視化する。
さらに、多様な人と議論してお互いの能力を発揮しながら問題解決に向かうスキル「協働的問題解決力」は、AIを活用した相互評価ツール「Ai GROW」で測定。「個人的実行力」「決断力」「表現力」「柔軟性」「共感・傾聴力」「協働性」について生徒間で評価した後、評価の偏りをAIが補正したスコアで算出する。
個人レポートでは、現在の探究力がレベル別でわかるほか、次のレベルに伸ばすためのヒントが書かれており、「評価をされるため」ではなく「どう伸ばすか」を考えるためのレポートとなるようデザインされている。
測定後の振り返りのための「振り返りワークショップ」を実施できるよう、手順書とワークシートが付属するとともに、測定時は教員の採点はなく振り返りワークショップの負担も軽減されるので、教員の働き方改革にもつながる。
6月2日17時からは、監修を担当した西村教授による「探究力測定」に関する説明会を、学校関係者向けに開催する。
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