NEXERは、同社が運営する日本トレンドリサーチが、全国の男女600名を対象に実施した「教員免許の更新制度に関するアンケート」の結果を5月30日に発表した。同調査は、5月18日~24日の期間に行われている。
調査対象者に、「教員免許」を保有しているかを尋ねたところ、「現役の教員である」は4.2%、「現役の教員ではないが保有している」は15.8%だった。
2022年7月から、教員免許の更新制度が廃止されることについて、どのように感じるかを尋ねた質問では、「現役の教員」では「賛成」が88.0%、「どちらかというと賛成」が8.0%と、合わせて96.0%が教員免許の更新制度廃止に賛成している。「現役の教員ではないが保有している」人も「賛成」(45.3%)がもっとも多く、「どちらかというと賛成」も20.0%を占めた。一方で、教員免許を持っていない人では、「どちらかというと反対」(33.8%)が最多となり、「反対」(23.8%)を合わせると57.6%が教員免許の更新制度廃止に反対している。
教員免許の更新制度廃止に「賛成」「どちらかというと賛成」の理由としては、「ただでさえ大変な先生という仕事を真面目に頑張っている方が、更新で煩わしさを感じなくて済む」「かなりめんどくさい制度だから。いちいち更新しなければいけないのは手間だったため」「全員が教員をしているわけではないので10年の更新があるとそのために今の仕事を休まなければならない」といった意見が寄せられた。
教員免許の更新制度廃止に「どちらかというと反対」「反対」の理由としては、「ある程度の期間で更新をした方がよいと思うから」「教員の質を保つために必要だと思うから。ただ、教員としての指導や研修の実績が十分と認められる者は、更新免除や運転免許の優良講習のような簡易化という融通はあってもいいと思う」「1度取ればその後何もしなくていいというのは親の立場からすると不安。そういう方法で教員を増やそう、数を維持しようとするのではなく、給与面などで対策してほしい」といった意見が寄せられている。
公立学校での教員不足を解消するために必要だと思う対策を尋ねたところ、「給与を上げる。小学校の先生の負担が大きすぎるので、教科担任制を導入する。個々の特性、習熟度に合わせたクラス編成、またはレベル別の教科の受講を認める」「社会人から登用してはどうか、学歴、学科不問で人間性重視で選んでほしい」「ITを有効利用し、勉強の70%はPCでやらせる。従来の教員は30%くらいに削減して、ITで出来ない勉強の部分を補う。生徒の悩み相談や部活動は教員免許を持たない善良な市民に任せる」「給与体系を見直す。残業がつかないのは本当におかしいことだと思うので」といった意見が寄せられた。
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