ハーモニープラスは、全国の4年制大学教職員を対象に実施した、「教学マネジメントと学修成果の可視化における課題」に関する調査の結果を、7月21日に発表した。同調査は、6月17日~19日の期間に行われ、1022名から回答を得ている。
調査対象者に、 FD(ファカルティ・ディベロップメント、教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組の総称)のメンバーであるかどうかを尋ねたところ、「はい」が51.4%、「いいえ」が48.6%と、半数以上がFDメンバーであることがわかった。
勤務する大学が教学マネジメントに取り組む具体的な目的としては(複数回答)、「明確な教育目標の設定とこれに基づく体系的な教育課程の構築をするため」(41.6%)がもっとも多く、「教育改善に関するPDCAサイクルの確立のため」(40.5%)、「認証評価などの外部評価に対応するため」(29.8%)、「学生の成長に資する教育を実現するため」(25.4%)、「そもそも取り組んでいない」(13.1%)がそれに続いた。
教学マネジメントの確立に向けた具体的な取り組みとしては、「センターの設置」「指導要領の最適化」「DP(ディプロマ・ポリシー)に則した教育課程の編成」といった回答が寄せられている。
教学マネジメントの確立に向けた課題を尋ねた質問(複数回答)では、「学修成果指標が本当に評価方法として正しいか不明であること」(38.2%)が最多で、「学内のコンセンサスを得ること」(35.9%)、「組織体制/仕組みがないこと」(35.6%)、「業務が煩雑になってしまうこと」(26.4%)がそれに続いた。
アセスメントポリシーにおいて測定している学修成果指標としては(複数回答)、「入試結果」(34.2%)がもっとも多く、以下「修得単位状況」(30.6%)、「退学率」(25.8%)、「GPA」(24.3%)、「DP成績(DP項目別GPAなど)」(18.4%)、「アセスメントテスト」(17.7%)が続いている。
学修成果指標を測定する上での課題としては、「数値化できない学習成果をいかに可視化していくか」「試験結果=応用力の高さとはならず、どのようにこれを評価するかということ」「測定項目を時代に合わせ常にアップデートし続けること」といった回答が寄せられた。
教学マネジメントを確立するには学修成果/教育成果の可視化が必須かを尋ねたところ、「はい」という回答が79.3%に達している。
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