学校法人高宮学園代々木ゼミナール(以下、代ゼミ)は、国立研究開発法人理化学研究所革新知能統合研究センター自然言語理解チーム(以下、理研AIP)が開発した「記述式AI採点の技術」を活用し、現代文における記述式問題の自動採点を含む高校生向けトレーニング教材「記述式をAI採点する現代文トレーニング」の提供を2021年7月に開始する。
代ゼミと理研AIPは2017年度より共同研究を開始し、記述式問題の自動採点に関する研究を進めてきた。研究の基礎資料を代ゼミが提供し、理研AIPが教育・学習を支援する自然言語処理技術の1つとして「記述式AI採点の技術」を開発した。
記述式問題は学習者の思考力、表現力養成に欠かせないものである一方、採点にかかる時間や労力などの負担が大きい点に課題がある。同教材は、こうした課題を解消し、教育現場の先生や学習者を支援することを目的に開発された。
「記述式をAI採点する現代文トレーニング」教材は、大学入試対策を意識した9回分の問題を収録し、選択式問題と記述式問題のいずれの形式でもトレーニングが可能。記述式の問題については、AIがそれぞれの採点基準をもとに採点する。その後、代ゼミ講師による解説動画を視聴して復習することで、記述式答案作成のスキルアップが図れる。これにより記述式問題も効率的に自学自習が可能となるため、課外授業の補助教材や長期休暇中の学習課題としても活用できる。
教材には、「評論」と一部「小説」を含む現代文の問題セット(問題9回分、解答用紙、解答解説)と、代ゼミのサテラインゼミ上で視聴可能な解説動画(3時間17分)が含まれる。高等学校等の団体向けに販売される予定で、販売価格は2000円(税込)。7月1日以降に提供を開始する。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア