非営利団体(NPO)のカタリバは11月2日、経済的な事情を抱える家庭への支援事業「キッカケプログラム」において、オンライン上の多様な学びを支援する制度「奨学プログラム」を開始したことを発表した。
「キッカケプログラム」は、経済的事情からオンライン学習を行う環境が整っていない家庭の子どもたちに学びのきっかけを届けるべく、全国418世帯に対してPCとWi-Fiを無償提供している。
実際に施策を進める中で得られた「モノを渡すだけでは活用されない」という気づきから、インターネットと安全に付き合うための研修、保護者の困りごとを聞いていくペアレンティングメンターの仕組みづくり、子どもとの定期的なオンライン面談、一人ひとりに合わせた学習計画と、オンラインの学習環境をどう使うかの支援も行っている。
また、東大 山口慎太郎教授、慶應大 中室牧子教授と連携し、教育プログラムの有効性検証と、そこから得られた知見をもとにした政府への政策提言も行っているという。
今回の「奨学プログラム」は、「キッカケプログラム」の賛同企業の協力により実現した。「キッカケプログラム」ユーザーは、対話型eラーニングシステム、 AI(人工知能)ドリル、 スカイプ英会話などのデジタル教材の中から利用したいものを選び申請し、事務局の審査を通ると各種教材を利用できるようになる。子どもたちに個別最適化された支援で、学力を向上させることが狙い。
カタリバでは、「キッカケプログラム」「奨学プログラム」の賛同企業・団体を引き続き募集している。
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