SHIBUYA109エンタテイメントは、同社が運営する若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.」にて、around20(20歳前後)の男女を対象に実施した「若者のSDGsに対する意識」調査の結果を、8月18日に発表した。
同調査は、7月に行われた15~24歳の男女800名を対象にしたWeb調査と、高校生・大学生の男女5名×2グループへのインタビューによって行われている。
Web調査の対象者に、SDGsについてどれくらい知っているかを尋ねたところ、「名前のみ知っている」は21.0%、「名称と特徴程度を知っている」は23.9%だった。
日本がより力を入れて取り組むべき課題だと思うものはなにかを尋ねた質問では、「ジェンダー平等を実現しよう」(33.6%)が最も多く、以下「貧困をなくそう」(30.8%)、「すべての人に健康と福祉を」(30.4%)が続いている。
グループインタビューでは、「ジェンダー平等」について、特に「LGBTQ+」「ジェンダーの不平等や差別」に対して身近かつ解決したいと感じているaround20が多くみられた。インタビューでは、「身近な友だちにもLGBTQ+の子がいて、批判をする人に対して疑問を感じる」「TikTokなどでもLGBTQ+であることを公言し、自分が受ける差別に対する意見などを発信する子をよく見るようになった」「LGBTQ+に対する差別について友だちと話すことがある」といった意見が寄せられた。
「ジェンダーの不平等や差別」については、「自分が着たい洋服・メイクをしていたりすると、男の子ウケにはこっちの方がいいよ、と言われ疑問に感じた」「Webメディアなどでも“男の子は黒髪の方が好きだ”など書かれていたりすることもあり、自分自身ではなく性別で判断されることを窮屈に感じる」といった意見も寄せられている。
Web調査で、社会的課題解決に対する興味関心度を尋ねたところ、「すごく関心がある」「関心がある」という回答は59.5%に達した。
現在の社会的課題解決に対しての取り組み状況としては、「関心はあるが、特に具体的に取り組んでいることはない」(36.8%)が最多で、「具体的に取り組んでいることはないが、情報収集をしている」(26.4%)がそれに続いている。
社会課題に関して知ったきっかけを尋ねた質問では、「学校の授業」(43.1%)、「テレビCM」(22.0%)、「ドラマ・TV番組」(21.4%)という順となった。
グループインタビューによれば、高校や大学の授業で社会的課題について理解を深める、議論をするなどのシーンが多く、学校の授業がきっかけで知る機会を持つaround20が多い。
直近の社会的課題への接点については、米国での黒人差別への抗議活動である「#BlackLivesMatter」や、「動物愛護法の各種数値規制改正案」が挙げられ、それぞれインフルエンサーや友人のSNS投稿で見かけたことが、知るきっかけになったという。
Web調査で、社会的課題解決の取り組みについてどんなきっかけがあればより取り組めるかを尋ねたところ、「お金の節約になる」(42.0%)が最多で、以下「社会的課題について知る機会が身近に増える」(32.5%)、「自分が関わった事柄の成果が見える」(26.0%)がそれに続いた。
グループインタビューでは、「レジ袋有料化のタイミングで、節約にもなるのでエコバックを購入した」という意見が寄せられている。
Web調査で、企業におけるSDGsの取り組みについて尋ねた質問では、「好感が持てる」という回答が56.4%に達した。
社会的課題の解決への取り組みについては、「個人や企業が協力し解決すべきだと思う」(43.8%)が最多となっている。
一方、グループインタビューによれば、実際に企業の取り組みについて知る機会がなく、「就活における企業研究のタイミングで企業のSDGsに対する取り組みを見ることはあるが、それまで考えたことがない」という意見もみられた。
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