日本財団は、全国の17~19歳の男女を対象に実施した「学校教育と9月入学」をテーマにした意識調査の結果を、6月11日に発表した。
同調査は、全国の17~19歳の男女1000名を対象に、5月26日~28日に行われている。
調査対象者に、新型コロナウイルス感染症の影響による休校で、もっとも困ったことを尋ねたところ、「学業」(37.4%)がもっとも多く、以下「友だちとのコミュニケーション」(20.3%)、「受験や進学・就職」(17.8%)がそれに続いた。
今後に予定されている部活動の大会について、どうすべきかを尋ねた質問では、「開催すべき」(10.8%)、「無観客や延期などの措置をとり、開催すべき」(37.2%)、「引退試合など別の形での開催を検討する」(20.3%)を合わせた68.3%の人が、何らかの形で開催すべきと回答している。
さらに、休校にともない、58.6%の人が教育格差を感じていることが明らかになった。
休校による学習の遅れを打開するための策としては(複数回答)、「オンライン授業を増やす」(52.5%)がもっとも多く、「夏休みなどの長期休暇を減らす」(38.8%)がそれに続いている。
9月入学の導入については、「賛成」が38.4%、「反対」が31.2%、「わからない」が30.4%と、賛否が拮抗した。
9月入学を導入する場合に、必要と思う議論としては、もっとも多くの人が「移行期の学年へのフォロー」(32.6%)を挙げており、「入学試験の調整と周知」(25.5%)、「企業との採用活動の調整」(15.4%)を挙げる意見も多い。
万が一、再び休校が行われる場合に、学習時間などを確保するために必要だと思う対策を尋ねたところ、「オンライン授業の導入と整備」(50.8%)が最多で、「家庭での学習を考慮した授業設計」(16.6%)がそれに続いている。
今後、どのような教育制度を取り入れるべきかを尋ねた質問では、「得意科目を伸ばすようなカリキュラムの導入」(22.9%)、「1年ごとの単位制を全学年を通した単位制に改める」(20.8%)といった意見が寄せられたが、もっとも多かったのは「わからない」(29.1%)だった。
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