はじめに
42を説明する前に、まずは私自身について少し自己紹介をさせていただくと、42に出会う前はDMMアカデミーという教育サービスを運営していました。
3年ほどDMMアカデミーを運営していく中で教育システムに興味を持ち、ちょうどそのころにフランスの42を知りました。画期的な仕組みと思って調べていくうちに、自分自身で体感してみたいという思いが強くなっていき、気付いたら入学していました。
教育システムをキッカケに入学した私でしたが、42で学んでいくうちにエンジニアリングやコミュニケーションにハマっていき、ますます42に魅了されてしまいました。
そんな経緯から、42 Tokyoの事務局を担当することになりました。
今回は、42に魅了され、自身でも実際に体験してきた私の視点から、42についてご紹介していきたいと思います。
誰にでもチャンスがある、フランス発のプログラミングスクール
42はフランスで始まった、ソフトウェアエンジニアリングを教える学校です。フランスの教育や雇用の閉塞感を憂いた、1人のフランス人事業家の個人資産で設立されました。
2013年にパリで開校して以来、2016年にシリコンバレー校がオープンし、2019年現在は15カ国で展開されています。
世界的に急速な広がりを見せている42の特徴は、なんと言ってもその「自由度」と「公平性の高さ」にあると言えます。
校舎は24時間365日解放。学生は好きな時間に来て、好きなだけ勉強することが可能です。
また、応募資格に学歴は一切関係なく、18歳以上(パリ校)であることのみ。そして学費が完全無料。学生の卒業後の進路も本人が自由に選ぶことができます。
課題解決力を鍛えるカリキュラム
メンタリティだけでなく、カリキュラムも特徴的で革新的です。
42には教科書や授業はなく、自分で選んだ課題をインターネットで調べ、ほかの学生と協力しながら解く、いわゆる問題解決型学習のカリキュラムを重視、実践しています。
学校を卒業して実際に企業で働く際には、教科書はありません。社会では自分で検索し、同僚や先輩に教えてもらう力が必要です。42のカリキュラムは、こういった課題解決力の実践を促す力が身につくように組み立てられているのです。
カリキュラムの最初はC言語がメインですが、学んでいるうちにマニュアルを見たり公式ドキュメントを読んだりすることに慣れてきて、「どんな言語、どんな課題がきても検索すれば解けるだろう」という自信がついてきます。
また、42には全員が同じ先生から講義を受けるスタイルの授業はありません。学生は自分が興味のあるジャンルを選択し、自分のペースで学習を進めることができます。