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「プログラミング体験」を通じて、未来の地域の担い手を育成――大阪府泉大津市の取り組み

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 大阪府泉大津市では、2018年より「人財育成」をテーマに民間企業と連携し、市の子どもたちにさまざまな学びの機会を提供しています。2019年2月にはGMOメディア株式会社と「グローバル人財育成事業に係る連携協定」を締結し、8月にGMOインターネットグループの大阪オフィスにて、泉大津市の小学生とその保護者を招き「プログラミング・企業体験」イベントを開催しました。今回のコラムでは、市が抱える課題や民間事業者と連携を図る理由、GMOメディアとの取り組みを中心にお話しします。

はじめに、大阪府泉大津市の紹介

 泉大津市役所の政策推進課で人財育成や業務改革を担当している川崎と申します。

 大阪府泉大津市(以下、本市)は、大阪府の南部に位置し、市の面積は13.56km2で、東西の距離が約5.4km、南北が約5.5kmの非常にコンパクトなまちです。関西国際空港や大阪市内まで電車で20分、近畿の主要都市まで車で1時間以内で行くことができ、交通の利便性は高いと言えます。

大阪府泉大津市
大阪府泉大津市

 また、「毛布のまち」としても知られていて、国内産の毛布の約9割のシェアを占めており、「毛布」を活用した新たな取り組みも進めています。

 人口は7万4561人(2019年8月1日現在)で、2005年をピークに減少傾向に転じており、2040年には2015年に比べて20%減少し、生産年齢人口も30%減少すると予想されています。

泉大津市が「人財育成」に力を入れる理由

 冒頭でお伝えした通り、本市は人財育成に注力しています。総人口が減少し、少子高齢化の進展が予想される中、本市で育った子どもたちが進学や就職をきっかけに都市部に転出してしまうことで、本市の担い手が減少していくことに危機感を抱いていることが理由です。

 こういった状況を打開するためには、地域の課題を地域で解決する地域リーダーの育成や本市に住み続けたい、恩返しをしたいと思ってもらえる心を育むことが重要だと考えています。

泉大津市において民間事業者と連携する意義とは?

 今後ますます人口減少・少子高齢化が進展していくことに伴って、これまでには考えられなかった新たな社会課題の発生が予想されます。

 その際、新たな社会課題を自治体だけで解決することは非常に困難です。民間事業者のノウハウを活用しながら解決していくことが重要になってくるのではないでしょうか。同じ思い、問題意識を持つ民間事業者と連携協定を締結し官民連携して取り組んでいくこともひとつの解決方法だと考えています。

 人財育成にあたっては、原体験となるような本物に触れる経験をすることが重要です。一方で、自治体だけでは本物に触れる体験を提供することが困難であることから、その意味でも民間事業者との連携が必要不可欠です。

グローバルな視点を持った人財育成の必要性を感じ「コエテコ byGMO」と連携協定を締結

 そうした中、GMOメディアの担当者の方と2018年4月に初めてお会いして以来、本市の課題やGMOメディアの強みを生かしてどういった取り組みを行えるか、何度も話し合ってきました。

 本市では、インターネットの発達で急速にグローバル化が進展する中で、グローバルな視点を持った地域リーダーの育成が必要と考えています。

 グローバル化に対応するためには共通言語であるプログラミングの技術を身につけることが重要であり、そのための原体験、きっかけづくりを市民の方々に提供したいと考えていました。その点でもIT分野で長年の事業経験を持つGMOメディアと協力し、進めていきたいと一貫して伝えてきました。

 また、GMOメディアは、プログラミングやプログラミング教室に関する情報を掲載するポータルサイト「コエテコ byGMO」を運営しており、プログラミングに関する情報や知見を豊富に持っていることから、2019年2月にICTを活用した「グローバル人財育成事業に係る連携協定」を締結し、官民連携で人財育成事業を実施することとなりました。

 本市の子どもたちに「プログラミング教育の機会を提供する」という、これまでにない取り組みだったため、両者で何度も話し合いを重ねて少しずつ形にしていきました。

 人財育成の取り組み自体は、すぐに効果や成果が見えるものではないですが、GMOメディアと連携して新たな取り組みを実施した結果、子どもたちの将来の選択肢が広がること、原体験となることを期待しています。

 さらに言うと、将来、この取り組みをきっかけにITエンジニアになる人、本市で地域リーダーとして活躍する人が出てくると非常にうれしく思います。


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