モスクワ市政府は、6月19日~21日に東京で開催された教育展示会「EDIX Tokyo 2019」において、モスクワでの教育改革に関する3つの主要なイノベーションメガプロジェクト「モスクワEスクール(MESH)」「プレプロフェッショナルクラス」「VR知識診断」を発表した。
「モスクワEスクール」は、電子ジャーナルや日記の機能と、電子教育資料のライブラリを統合したもので、小中学校の教室にはインタラクティブパネルと教師用のノートパソコンを用意しており、学校は全域が無線ネットワークでカバーされている。市全体の電子ジャーナルや日記帳では、学習計画や時間割の作成、電子教科書やテストを使った課題の作成、授業内外での生徒の活動に対する評価が行える。
「プレプロフェッショナルクラス」は、モスクワで学ぶ子どもたちに、モスクワで必要とされる多種多様な職業活動の内容、特徴、その未来の展望について知り、理解する機会を提供する。
「VR知識診断」は、就学児の知識チェックを目的としたもので、天文学、立体計測、化学、生物学に関する科目ごとの診断法を開発している。
モスクワ市政府の代表団は、東京への実務訪問の枠組みの中で東京教育部の代表と都庁にて会合を行い、東京からは教師不足をはじめとする、教育政策の実行過程で直面する課題について話し、モスクワ側からは1990年以降にロシアで発生した同様の状況を踏まえた、教師不足解決の経験について話している。また、モスクワ側は、日本をモスクワ国際フォーラム「City for Education」および「第4回メガシティ国際オリンピック」に招待した。
さらに、代表団は東京・日比谷の中学校を訪問し、英語の授業における成果発表を視察し、同校の代表にモスクワの学校との協力を求めている。
そのほか、代表団は「EDIX Tokyo 2019」開催期間中に日本の大手教育企業と10回以上の会合を開き、教育のさらなる発展のため経験のシェアと協力の可能性について検討した。
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