今後のコンピューティングを担う
イマーシブコンピュータとしての位置づけ
これだけだと教育や学校との関連が分からないが、カメラや3Dスキャナが書画カメラのような角度でディスプレイに取り付けられ、プロジェクタまたは大型スクリーンと接続すれば電子黒板のような使い方も可能な製品だ。カメラやスキャナを制御するユーティリティも用意され、教材や資料の投影はもちろん、3Dモデリングデータを作成したり、それを3Dプリンタに送ったり、アニメーションを作成したりと、通常授業からSTEM教育まで応用が可能となっている。
HPではSprout Proを、AR/VRといったこれからのコンピューティングを担う「イマーシブコンピュータ」として開発し、製造業、小売業から教育機関まで幅広い市場を見据えているという(パーソナルシステムズ事業本部 ワークステーションビジネス本部 本部長 小島順氏)。売れないといわれるPCだが、近年の市場は回復基調にあると言う。HPも2017年第2四半期の業績も7%成長を達成しており、PCシェアはグローバルで1位になった。もう一つの中核事業であるプリンタも同様に業績を伸ばし、PC、プリンタの両事業部ともに好調だという(代表取締役 社長執行役員 岡隆史氏)。
このような中、HPでは業務用の特殊プリンタやデジタル輪転機に加え、3Dプリンタと3DやAR/VRに対応したイマーシブコンピュータを将来の市場として位置付け、今回のSprout Proの投入となった。なお、2016年末に製品発表を行った3Dプリンタも出荷が始まっている。